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FNWの33話です。

「いた!あれだ!」
広場みたいな所に黒い影と神坂彩貴がいた。
影が俺に気付くと、影は刀を抜く。
「なんだよ、何しに来たんだ?」
「影なら元に戻るべき…だろ?」
影はくつくつ笑う。
「戻しに来たのか…。馬鹿だなあ、お前。『寄』しかないやつがどうやって俺に勝つんだ?」
言葉に詰まる。手段がないと主張するようなものだから、無理やり考える。
「隙を付けば…なんとかなるだろ?」
「じゃ…もう一個。俺は影であって人じゃねぇの…。」
影が一瞬で俺の背後に回る。早い。
「そんな俺のどこに隙があるって?」
そして喉元に刀を向けられる。
俺は苦笑い。
「あー…ないかもな…。」
影が上機嫌に笑う。
「だろ?で、どうすんの?」
「ちょい待ち」
美都依さんが、待ったと言う。
そして臆せず影に近付く。
「君には器があるの。帰るべき場所がね。今はいいけど、直にあなたの力は無くなっていく。器に帰らなくてはならないの。分かる?」
「ふーん…で?」
「本物と争う必要はないんじゃない?」
影は、刀を戻して俺を蹴り飛ばす。
「なら、俺はそれに戻らなくちゃならないわけだ。けど、俺は戻る気がない。そしたら分かるだろ?存原幽夜。」
「交渉か…切り合いか、だろ?」
だんだんと距離をあけていく。
どうせあれは交渉じゃ無理だし。
「ま、俺に交渉は通じないだろうぜ。だから、お前を試してやるよ。その刀を扱えるのか。」
「結構前向きに考えてるのな。」
「まあ…な!」
一瞬にして間合いを詰められる。
影の刀と俺の刀がぶつかる。
力は影のが圧倒的に上だった。
「ぐっ…」
「ちょっとは優しいだろ?昔は人切りだった俺にしてはさ。」
「俺の身体で、人切りなんて言わないでくれるか…?」
影が刀を弾く。
「嫌だね!」
「だよなぁ…。」
やるしかない、と再び何もない刀を構えた。
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