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フルーツタルトラブストーリーの7話です。
妄想が止まらない。
※痛いの注意!
妄想が止まらない。
※痛いの注意!
・神谷×杜矢
※杜矢上月
本部に入ってからも、神谷さんは相変わらず弱い。
ハーフというだけで嫌う人間は多いはずなのに、神谷さんは全くそれを理解しているのか分からないくらい呑気だ。
だから、僕が疑って人から神谷さんを守ってきたんですけどね。
「お前、杜矢上月だろ?」
本部から近い街で、男が僕の名を確かめるように聞いた。
エリュシオンという事件から街はまだ復興仕切っていないらしく、この街に人だかりはあまりない。
僕は警戒しつつ答える。
「…こんなところにまで、僕の悪評は広まってるんですね。」
「当たり前だ。街一つを滅ぼした罪は重いぞ」
「僕がそんなことしましたかね?」
僕はハーフを匿った罪しか記憶にない。
あの街は、僕が捕まり神谷さんが逃げ出した後に燃やされたはずだが…。
それを知らない男は、ふざけるな、と小さく呟いた。
「お前があのハーフを匿うからだろ!だから、あの街は滅ぼされた!お前のせいだろうが!」
「…まさかあの街の生き残り?」
男は怒りを露にしたまま答えた。
「ああ、そうだ!お前、監獄にいるはずだろ!?なのに、本部でのうのうと楽しく暮らしやがって…!」
「まさか生き残りがいるなんて…。誰もいないかと思ってましたよ。」
「うるせぇっ!今度こそ俺たちの街を滅ぼした罪を償わせてやるよ!」
男が僕に殴りかかる。
それをかわし、ナイフを男の喉元に向ける。
「うっ……」
「すみませんね、僕も必死なんですよ。だから、監獄に戻る気はありません。」
男は何故かふっ、と笑う。
「杜矢に俺一人で適うとは思ってねぇよ」
「がっ……!」
首に手刀が当てられる。
後ろにもいたのか、油断した…!
意識が遠退いていった。
気付いた頃には、どこかの倉庫らしき所で手足を縛られていた。
「なんつー…ベタなやり方…」
「やっと起きたのか。」
男が僕のナイフをくるくると回しながら見下す。
「今、ハーフを呼んだところだ。あいつは魔族の癖に弱いからな。すぐにお前みたいに不様になるだろうな!」
「それはそれは大変だー、ですね。」
「てめぇ、立場分かってんのかよ!」
「ぐぅっ…」
男が僕の腹を蹴る。
そして、ナイフを顔に向ける。
「なぁ…、今から少しずつ切り裂いてやろうか?あのハーフが泣き叫ぶ程にさ」
「ああ…、そりゃ名案ですね…。」
皮肉に答えると、男はつまらなそうに舌打ちをする。
「けっ、つまんねー野郎だよ、杜矢は。」
「僕は、別に…今の状況も怖くないんでね…!」
「どうしたらてめぇが泣くかの方が気になってきたぜ…」
また別の男が入ってくる。
「俺はあの街で死んだ奴の分まで殴ってやりたいんだけどな」
「ああ、それもそうだな…。」
「とりあえずこれ持ってきたからよ。ほら」
別の男が持ってきたのは、バットだった。
それはさすがに食らいたくない。
「ベタで痛いもん、持ってきますね…。逃げたくなってきましたよ。」
「にしては、笑ってんじゃねぇかよ…」
「笑ってますかね」
「舐めてんじゃねぇぞ!」
「ぐ…っ…!」
別の男がバットで頭を殴る。
「てめぇだけが、楽しくやってんじゃねぇよ…おらっ!」
主犯の男もバットで殴る。
このままじゃさすがにまずいと思うが、何も出来ない。
また意識がぐらりと揺れる。
『上月は何処かって聞いてんだよっ!』
倉庫の扉の向こうで、神谷さんの声がした。
「ちっ、何してやがんだ、見張りの奴は!」
男二人が入り口で身構える。
そして、神谷さんが扉をあけた所で襲い掛かる。
「上月…っ!」
「「食らいやがれ!」」
二人の攻撃を躱すが、入り口の見張りが起き上がり、神谷さんに向かう。
あの馬鹿、脅しただけかよ!
「神谷さん、後ろっ!」
「な…っ!」
見張りが神谷さんにナイフで切り掛かる。
頬をかすめただけで済んだが、急に躱そうとした勢いでかよろけて転んだ。
「馬鹿じゃないですか…」
「るさいな、助けに来たってのに」
急いで立ち上がるが、男の方が先に体制を直していた。
「くそ、弱いハーフが!」
また男二人が襲い掛かるが、神谷さんは、床に手をおく。
「…ちょっと痛い目にあってもらうぞ」
倉庫が一瞬にして凍り付く。
連中の足元ごと凍り付き、男たちは動けなくなった。
手足の縄を解いてから、神谷さんがわたわたと慌てた。
「ちょ、上月!頭、頭から血出てる!」
「そりゃ、殴られましたからね」
「…俺のせい、なんだろ」
神谷さんがうつむく。
いつまで経ってもこの人は馬鹿だ。
「僕がした事ですよ。神谷さんは何も悪くないですから。」
「上月…」
「ほら、ね……うわっ」
心配させたくないから、立ち上がろうとするが、ぐらりと身体がよろける。
それを神谷さんが支える。
「ほら見ろ、かなりやばいじゃんか」
「こんなのあの時から覚悟してました。」
「そーじゃなくて…」
神谷さんが僕の体をきつく抱き締める。
「上月がそんな怪我すんのみたくない」
「…なら、もう少しマシになってください。こんなめちゃくちゃに魔力を流すんじゃなくて、もっとコントロールをしてもらってですね…」
「説教いらん」
「いや、だめです」
井是さんが迎えに来た頃には、柱で支えてなんとか立ってる僕に説教されて、座り込む神谷さんの姿があった。
-----------
シリアスのようで、結局落ちはギャグになる二人。
恨まれてるという影を持ちつつ、ダメな神谷と苦労人の杜矢というコントする。
変な二人です。
※杜矢上月
本部に入ってからも、神谷さんは相変わらず弱い。
ハーフというだけで嫌う人間は多いはずなのに、神谷さんは全くそれを理解しているのか分からないくらい呑気だ。
だから、僕が疑って人から神谷さんを守ってきたんですけどね。
「お前、杜矢上月だろ?」
本部から近い街で、男が僕の名を確かめるように聞いた。
エリュシオンという事件から街はまだ復興仕切っていないらしく、この街に人だかりはあまりない。
僕は警戒しつつ答える。
「…こんなところにまで、僕の悪評は広まってるんですね。」
「当たり前だ。街一つを滅ぼした罪は重いぞ」
「僕がそんなことしましたかね?」
僕はハーフを匿った罪しか記憶にない。
あの街は、僕が捕まり神谷さんが逃げ出した後に燃やされたはずだが…。
それを知らない男は、ふざけるな、と小さく呟いた。
「お前があのハーフを匿うからだろ!だから、あの街は滅ぼされた!お前のせいだろうが!」
「…まさかあの街の生き残り?」
男は怒りを露にしたまま答えた。
「ああ、そうだ!お前、監獄にいるはずだろ!?なのに、本部でのうのうと楽しく暮らしやがって…!」
「まさか生き残りがいるなんて…。誰もいないかと思ってましたよ。」
「うるせぇっ!今度こそ俺たちの街を滅ぼした罪を償わせてやるよ!」
男が僕に殴りかかる。
それをかわし、ナイフを男の喉元に向ける。
「うっ……」
「すみませんね、僕も必死なんですよ。だから、監獄に戻る気はありません。」
男は何故かふっ、と笑う。
「杜矢に俺一人で適うとは思ってねぇよ」
「がっ……!」
首に手刀が当てられる。
後ろにもいたのか、油断した…!
意識が遠退いていった。
気付いた頃には、どこかの倉庫らしき所で手足を縛られていた。
「なんつー…ベタなやり方…」
「やっと起きたのか。」
男が僕のナイフをくるくると回しながら見下す。
「今、ハーフを呼んだところだ。あいつは魔族の癖に弱いからな。すぐにお前みたいに不様になるだろうな!」
「それはそれは大変だー、ですね。」
「てめぇ、立場分かってんのかよ!」
「ぐぅっ…」
男が僕の腹を蹴る。
そして、ナイフを顔に向ける。
「なぁ…、今から少しずつ切り裂いてやろうか?あのハーフが泣き叫ぶ程にさ」
「ああ…、そりゃ名案ですね…。」
皮肉に答えると、男はつまらなそうに舌打ちをする。
「けっ、つまんねー野郎だよ、杜矢は。」
「僕は、別に…今の状況も怖くないんでね…!」
「どうしたらてめぇが泣くかの方が気になってきたぜ…」
また別の男が入ってくる。
「俺はあの街で死んだ奴の分まで殴ってやりたいんだけどな」
「ああ、それもそうだな…。」
「とりあえずこれ持ってきたからよ。ほら」
別の男が持ってきたのは、バットだった。
それはさすがに食らいたくない。
「ベタで痛いもん、持ってきますね…。逃げたくなってきましたよ。」
「にしては、笑ってんじゃねぇかよ…」
「笑ってますかね」
「舐めてんじゃねぇぞ!」
「ぐ…っ…!」
別の男がバットで頭を殴る。
「てめぇだけが、楽しくやってんじゃねぇよ…おらっ!」
主犯の男もバットで殴る。
このままじゃさすがにまずいと思うが、何も出来ない。
また意識がぐらりと揺れる。
『上月は何処かって聞いてんだよっ!』
倉庫の扉の向こうで、神谷さんの声がした。
「ちっ、何してやがんだ、見張りの奴は!」
男二人が入り口で身構える。
そして、神谷さんが扉をあけた所で襲い掛かる。
「上月…っ!」
「「食らいやがれ!」」
二人の攻撃を躱すが、入り口の見張りが起き上がり、神谷さんに向かう。
あの馬鹿、脅しただけかよ!
「神谷さん、後ろっ!」
「な…っ!」
見張りが神谷さんにナイフで切り掛かる。
頬をかすめただけで済んだが、急に躱そうとした勢いでかよろけて転んだ。
「馬鹿じゃないですか…」
「るさいな、助けに来たってのに」
急いで立ち上がるが、男の方が先に体制を直していた。
「くそ、弱いハーフが!」
また男二人が襲い掛かるが、神谷さんは、床に手をおく。
「…ちょっと痛い目にあってもらうぞ」
倉庫が一瞬にして凍り付く。
連中の足元ごと凍り付き、男たちは動けなくなった。
手足の縄を解いてから、神谷さんがわたわたと慌てた。
「ちょ、上月!頭、頭から血出てる!」
「そりゃ、殴られましたからね」
「…俺のせい、なんだろ」
神谷さんがうつむく。
いつまで経ってもこの人は馬鹿だ。
「僕がした事ですよ。神谷さんは何も悪くないですから。」
「上月…」
「ほら、ね……うわっ」
心配させたくないから、立ち上がろうとするが、ぐらりと身体がよろける。
それを神谷さんが支える。
「ほら見ろ、かなりやばいじゃんか」
「こんなのあの時から覚悟してました。」
「そーじゃなくて…」
神谷さんが僕の体をきつく抱き締める。
「上月がそんな怪我すんのみたくない」
「…なら、もう少しマシになってください。こんなめちゃくちゃに魔力を流すんじゃなくて、もっとコントロールをしてもらってですね…」
「説教いらん」
「いや、だめです」
井是さんが迎えに来た頃には、柱で支えてなんとか立ってる僕に説教されて、座り込む神谷さんの姿があった。
-----------
シリアスのようで、結局落ちはギャグになる二人。
恨まれてるという影を持ちつつ、ダメな神谷と苦労人の杜矢というコントする。
変な二人です。
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