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忘れてないよ?って意味で書いてみた。

※少年A(ありはらゆうや)
「ちっ、せっかく事件解決!って思ったのになー。」
悔しがる如月さん。
それでも俺を釈放してくれた。
「存原君。何かあったら、軍部までよろしく。」
「分かりました。何かあったらな。」
津川さんが見送ってくれた。

俺はまたあの店の前のベンチに座っていた。
魔女死神であるルースに用があったからだ。
「あ、どうしたの?」
「来たな、魔女死神。用があるんだよ。」
気付いたら当然のように隣に座っていたルース。
「最近の辻斬り事件。何故か俺が疑われたんだが、心当たりは?」
「辻斬り?ああ、あれ。あたしがやった。」
犯人はここにいた。
犯人であるルースは、笑いながら事件のトリックを話す。
「知ってる人間が君しかいなかったから、君の体を借りて人を殺してもらったの。黒っぽくして夜にしか出てこないようにしたのに、なんでばれたんだろ?」
「お前は月明かりを知らないのか?」
「ええっ、人間って月明かりで顔が分かるんだ。てっきり魔女や人以外の種族にしか分からないもんだと思った。」
こいつは人を馬鹿にしていたのか。
「で、何で人斬りなんかさせたんだ?」
犯人は動機を語り始めた。
「生真面目な死神から逃げるための時間稼ぎよ。目の前で死が発生したら処理しないわけにはいかないでしょ?」
ただの時間稼ぎの為に殺されてしまった57人が可愛そうだ。
「で、今、俺は迷惑かかってんの。どうしてくれるんだ?」
「犯人を捕まえさせたらいい?」
犯人が犯人を捕まえると言ってるぞ。
「じゃ、明日は昼間に出現するようにするよ。それで終わりにしていいから。じゃあね!」
自分勝手に話し尽くして、帰っていきやがった。

その後すぐに俺に刃が向けられる。
「貴方、ルースの仲間?」
ルースと同じような大鎌。
また死神か?
「違う。俺は被害者。」
「そう。」
死神は、大鎌をしまった。
しまうと言っても、不自然に消えただけだが。
「私はクリミヌル。ルースの姉です。」
「姉…?」
「私はルースを殺すために追っています。彼女は死神ではありません。魔女です。」
姉も妹同様に自分勝手に話し始める。
「無用な死を生みだす悪なのです。私は彼女を殺す殺す殺す…。」
「お、おい…」
姉のほうが話が通じない。
「すみません、失礼しました。貴方がルースに加担するようなら即座に殺します。では。」
ルースの消えた方向と90度違う方向へ飛び去った。

-----------
私の中の神様や天使様は人を馬鹿にしている。
死神も同様。
こういう所に人柄は表れる。
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