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大人のようで邪悪な恋愛。

くるりんご様の罰ゲームって曲で閃いた。


・カードゲーム
※瀬戸氷河
「んー……」
「さっさとしろよ」
「うるせぇよ」
懐かしいカードゲームを、芳示とプレイしていた。
なかなか頭を使うゲームで、次の一手を決めかねていた。
どんな手を打っても、芳示はさらにえげつない一手を打つ。
悩む俺を見て、芳示は楽しそうに待っていた。
ようやく一枚のカードを場に出すと、芳示が手札から一枚カードを場に置く。
「氷河は下手くそだよなー。こういうの。」
「元から苦手なんだよ、知ってんだろ。」
「知ってっけどさ。だからこそ、苛めたくなるんだよなー」
芳示の番で、流れが止まる。
芳示が手札を見つめながら、何かを企んでいた。
「んー……」
「はやくしろよ」
「うっせぇな。黙ってろ」
ようやく芳示が一枚カードを場に置く。
「げ」
カードの効果で二枚カードを引く俺。
芳示はにやにやと笑っている。
「さて、どうする?」
「どーするもなにも……どうしよう」
「やっぱ下手くそだな、氷河」
「うっせ!芳示に言われたくねぇよ!」
苛立ちながら、カードを場に置く。
対して芳示は、余裕の表情でカードを場に置く。
このゲームは、三手後に俺が負けてしまった。
「ああー、くそっ!芳示強すぎんだろ!」
「お前が弱すぎんだよ、バーカ」
手札のカードを投げ出して倒れこむ。
「あ!投げんな、片付けんの面倒だろうが」
「知るか、もう!」
芳示が俺の傍に投げられたカードを拾う。
集めていくうちに、芳示に押し倒されているような形になってしまっていた。
だんだんと恥ずかしくなる俺と芳示。
互いの顔が紅くなっていく。
「ひ、氷河さ」
「な、なんだよ」
動揺してうまく話せない。
「……ずっとこの機会を狙っていた、って言ったらどうする?」
「え?」
「お前を独り占めしたがっていたら、どうする?」
「え……?」
芳示が真顔でそう言った。
更に困惑する俺。
「なぁ、答えてみろよ。」
芳示の顔が近付く。
「え、えっと……」
しばらくの沈黙。
芳示が溜め息を吐く。
「やっぱり恭二派か」
「恭二派?」
「それすらも気付かねぇのかよ」
芳示が、不機嫌になっていく。
「もういい。一発殴らせろ」
「嫌だよ」
「なら、これでいい」
パチン、と良い音がする。
芳示にデコピンされた。
「いっ……てぇ……!なに、すんだよ……。」
額を擦りながら、涙目で芳示を睨む。
対して芳示は、上機嫌で答える。
「お前のその表情が好きなんだよ。」

-----------
芳示エンド。
芳示かっこよすぎだろ。

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