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チェックメイトな氷河。

追い詰められても、足掻け!


・チェックメイト一夜
※瀬戸氷河
「無駄だよ、無駄無駄」
恋賀棺月が笑う。
俺は恋賀の攻撃を躱し切れず、吹き飛ばされた。
受け身を取ろうとしたが、失敗して地面に転がった。
どうやら何処かの滅びた村に入ったようだ。
壊れかかった家が立ち並んでいた。
「……く、そっ……!」
立ち上がろうと、膝を着くが動かない。
身体が限界に近づいている。
「ほら、抵抗しないで、楽に死ねばいいのに」
「死にたくねぇに、決まってんだろ……!」
無理やり立ち上がる。
恋賀は、ロッドをくるりと回す。
そして、下から上に振り上げる。
「そらっ!」
炎が地を走りにこちらに向かう。
それを、右に躱す。
「甘いねぇ」
「――ッ!」
炎が集まり爆発した。
咄嗟にガードしたが、爆風の威力が強く、何処かの家の壁を破って飛ばされた。
「ぁ、ぐ……っ!」
服が焼けかけていた。
恋賀に追い詰められていたせいでボロボロだったが、更に駄目になった。
腕は火傷の跡が強く残る。
「ってぇ……な」
自分に大雑把に治癒術をかけ、ふらりと立ち上がる。
周りを見て、希望を見つけた。
「やった……!」
俺が入った家は、家ではなく武器庫だった。
ショットガン、アサルトライフル、スナイパーライフル、グレネード……ととりどりの銃と弾薬が揃っていた。
全てに弾が詰まっている。
「もう、流石に気絶したかなー?」
恋賀の声がした。
スナイパーライフルをかっさらい、狙いを定める。
そして、引き金を引く。
「な、っ!?」
弾は恋賀の身体を擦り抜ける。
「忘れてた、あれ、亡霊か……!」
スナイパーライフルを捨てる。
今ある銃に魔弾を詰め直すのは、時間がかかる。
光の魔弾が入っているのは、いつも携帯しているハンドガンのみ。
確実に当てるなら、奴を騙す手数がいる。
アサルトライフルを手に取る。
目の前に不機嫌そうな恋賀が現れる。
「一体なんのつもりかな、氷河君!」
「はっ、やっと盛り上がってきたってとこだろ!」
アサルトライフルを構え、すぐに引き金を引く。
「馬鹿じゃないの、僕は亡霊だよ!」
弾は、全て擦り抜ける。
恋賀は、風を真正面に起こす。
風と言っても魔術的な風はかなり鋭利だ。
それを左に飛んで躱す。
足が少し切り裂かれたが、痛みを気にしてられない。
アサルトライフルを捨て、ショットガンを手に取る。
「食らえ!」
ショットガンを放つ。
「効かないって言ってんだろ!」
恋賀が苛立ち、風を起こす。
それを躱し、再び恋賀に散弾を打ち込む。
恋賀はもう躱しもしない。
次の風を躱し、光の魔弾を込めたハンドガンを構える。
「――読み通りだ」
恋賀が不適に笑う。
一瞬で距離を詰められ、ロッドでハンドガンが弾かれた。
「な……っ!?」
「君のそのハンドガンは僕を殺す。あんな玩具と違ってね。」
「……っ、お見通しかよ」
「残念だったね」
恋賀が風の魔術を放つ。
距離を詰められた俺には回避出来ずに、もろに切り裂かれた。

-----------
銃撃戦編。

チェックメイト4夜まであります。

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