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何故、これが蘇るかって?
大幅カットしてたからさ!
もったいない気がしたので、書き上げてみました。

これは、こちらで、連載されていますコラボ小説のシリーズであります。
先に本編を読まれる事をお勧めします。

キャスト
榎本恭二(えのもときょうじ)
子供心の吸血鬼。
瀬戸氷河(せとひょうが)
凍てつく光の魔弾。
天城芳示(あまぎほうじ)
特攻鬼軍曹ガンナー。
大浦丙(おおうらひのえ)
微睡みのトラップ。
赤空核(あかぞらさね)
反面常識人。
多々角円(ほぼまるまどか)
ノンストップ重力。
一一哉(にのまえかずや)
計算の策師。
多々角環(ほぼまるたまき)
筒抜けの仲間想い。


・没1 シーン4解答 カット部分
※多々角円
「さて、シーン4の解答かな」
カズヤ先輩が、腕を組み椅子に座る。
「さぁ、まどちゃん。シーン4を思い出してみて。」
「はい、ええと……氷河さんが丙さんを殺そうとしてて、それを僕が止めて……?」
「そう、よくできたね。まどちゃん」
カズヤ先輩に褒められた!えへへ、かなり嬉しい。
心を読めるタマキが僕を変な目で見る。やめろやめろ。
「さて、ここでゲストを紹介しよう。お前がごたごたしてる間に捕まえといたんだ。」
核が、誰かをこちらに招きよせる。
現れたのは、条光院新羅だった。
「まさかバレるとは思わなかったなぁー」
シラギは、対して嫌そうでもなく、近くの椅子に座る。
「で、何をしてたんだ。こそこそと。」
「巫斗さんに言われて、いろいろ暗躍してたんだよ」
と、制服のポケットからいろいろな物を取り出した。
針に銃に弾に……。
「なに、これ……。」
タマキの表情が強張る。学生の持つものじゃない。
「ま、これらは後で風紀委員として没収するとして……。こんなもので何をしようとしていたのかな?」
カズヤ先輩が、シラギに問い詰める。
「巫斗さんは、あの人たちの魔力を封じてほしいと言っていた。まず、その針は魔力を封じるためのものらしい。それを最初に瀬戸氷河に差してほしいと言われたけど、だれかに成り代わられて失敗した。」
「その誰かってのが……」
「犯人、魔術師だな。」
僕と核は頷き合う。
「で、次にその銃弾は、吸血鬼の力を封じるものらしいんだよ。それも失敗した。先手を誰かにとられたからな」
「でも、あなたは彼らを助けようとしましたよね?」
カズヤ先輩が、微笑む。
「殺せって命令じゃないからな。あの時……榎本恭二に瀬戸氷河が襲われそうになってた時は割って入ったよ。見てられなかったし。」
「では、条光院さん。今から――っ!?」
カズヤ先輩が、何かを言おうとした途端、彼の姿が消えた。
「瞬間移動……?芳賀巫斗さんとかの仕業……?」
「まずいかもしれないね」
「ああ、行くぞ!」
二人が教室を飛び出す。

・没2 シーン5
※瀬戸氷河
「……映画っていつ終わるんだろうな」
俺は、丙に聞いてみた。
「さぁね。俺達にはわかんないよね。」
「ああー、もう疲れたーっ!」
恭二が、腕を上に伸ばす。
退屈そうである。
「ほんとだよ、いつまで俺たちは被害者でなきゃなんねぇんだよ。」
芳示も苛立たしげに呟く。
「すーぐ、終わらせてやるよ……」
どこかから声がした。
その男は廊下に立っていた。
「煤軒……?」
最初に俺を殺そうとした男?
「くくく……死ね!」
煤軒が爆発の威力を利用してこちらに襲ってくる。
狙われたのは、俺ではなく芳示だった。
「芳示っ!」
「甘いんだよ!」
カウンター気味に煤軒を蹴り飛ばす。
煤軒はすぐに受け身をとると、再度芳示に襲いかかる。
「ちっ……!」
「そこまでだ!」
教室から人が出てくる。
「一哉たち……?」
「ようやく全てがつながった。犯人は貴方ですね?」
一哉が煤軒を指す。
「こいつが?」
「ええ、本物の煤軒さんはロッカーに詰められていましたからね」
一哉たちの後ろから、煤軒が現れる。
「ああ、俺は最初のあたりからロッカーに詰められた」
目の前の煤軒が笑う。
「バレてしまったか!もうまくしかねぇな!」

・没3 氷河と環
※多々角環
「あのさ、ずっと気になってたんだけどさ」
氷河さんに話しかけられた。
彼は何だか言いづらそうに言葉を詰まらせる。
「その、痛いって心の言葉まで無意識に拾っちゃうのか?」
「ええ、そうですね」
それを聞くと、さらに氷河さんの表情が暗くなる。
「それなら……辛いんじゃないか。人の痛みまで拾ってるようなもんだろ……」
「あの、心配してくれてるんですか?」
心から心配しているというのは、伝わってくるがなんか意外だ。
つい言葉にしてしまうと、氷河さんはふてくされた。
「……そんなに意外かよ」
「あ、ごめんなさい。」
あまりこういうことに慣れていないのかな。
「心配というか……いや、心配なのかな。」
言葉に詰まらせているが、心の中を読むだけで伝わる。
この人は、他人が傷つくのが何よりも嫌なのかもしれない。
けれど、それで自分がいくら傷ついてもいいと思うのは、間違えていると思うけど。
「ありがとうございます。氷河さん」
ふいにお礼を言われた氷河さんは、少し固まる。
「あの、伝わりますから」
「あ、そっか。わりぃな……。」

・没4 恭二と円
※多々角円
「え、ええと……」
今、僕はかなり困っていた。
「なぁなぁ、その重力を操る能力で、俺も飛びたい!」
恭二さんが僕にせがむ。
僕の能力はそんなんじゃなくて、ただ上下左右を決めるだけなんだけど。
無重力になれるわけじゃないんだけど。
「なぁ、円ー!」
「ええと、飛べるわけじゃないんだよ……?」
「飛べねぇの!?でも、芳示飛ばしてなかった?」
「あれは、天井を足場にしていただけです」
「ええっ!?そうなんだ!?」
思わずため息をついてしまう。
恭二さんは落胆するかと思いきや。
「んー、でもさ!やっぱすげぇじゃん!俺もやりたい!」
恭二さんはさらに笑顔になるだけだった。
「いや、あの、だから……」
「いいじゃん!頼むよー!」
僕がずっと困っていると、後ろから芳示さんが恭二さんの頭を殴る。
「……いってぇ!?」
「いつまで迷惑かけてんだよ、馬鹿」
芳示さんが呆れたように恭二さんを見やる。
「ええー……」
「ったく、恭二はいつまでも人の気持ちがわかんねぇんだから。ほら、行くぞ」
「あ、待って!芳示ー!」
恭二さんがすぐに芳示さんを追いかける。

・おまけ 常識を打ち壊す者
※瀬戸氷河
「なぁ、お前そんなにその血が嫌なのか?」
「……ッ!」
核が唐突に聞いてきた。
というか、なんでその話を知っているんだ。
「お、初めてだな。その反応は。」
「な、んで……」
「言ったろ。常識を覆したって」
あ、そうか。結構ずるい能力持ちだったな。
少し平静を取り戻す。
「しかし、そこまで取り乱すって事はよっほどみたいだな」
「この血の話はやめようぜ?聞かせたくない話だし……さ。」
「いや、だいたい把握しちまったよ」
核が俺の肩をたたく。
そして、耳元で囁く。
「その血、『なかった』ことにしてやろうか?」
ぞくりとした。
まさかこんな簡単にこの血から逃れる方法があるなんて。
俺の答えは決まっていた。
「いや、遠慮しておく」
「なんで?お前、嫌なんだろ、それ」
「けど、この血がないと、俺は恭二の特別になれないからな。」
吸血鬼が必要としているなら。
核が呆れたように笑う。
「お前バカだろ。なんつーか、頭おかしいわ」
「いいんだよ、この血で恭二が守れるなら、利用するまでだ」
「その、榎本を気にする理由もわかんねーんだけど」
「大人の事情って奴だよ」
「絶対違うだろ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
何故湧いてきたおまけ事情!?
というわけで、すらっと書いてしまいました。短編集。
本当は、没編ってこういう感じで物書く予定だったんですよ。

ちょっと解説
・没1 シーン4解答。
カットした部分ですね。本当はここで学園サイドが新羅を捕まえる予定だったんですよ。
そして、真実を先に知った彼らが突撃する予定でした。
カットしたせいでここらへんの丁寧さが失われました。

・没2 シーン5
これもカットした部分ですね。というか後半は予定と大幅に違います。
いろいろ見てきてまだ芳示が襲われていないということで、再度煤軒が登場。
これで、学園サイドと合流し、協力?して煤軒→魔術師を倒すみたいな話でした。
どうしてはしょった。

・没3 氷河と環
これは入れようと思って出来なかった話です。
心を読むと聞くといろいろなキャラを思い出します。
東方の古明地や、めだかボックスの十三組さんなど。
ネタを練っていた当時は、めだかボックスにハマっていたので、この十三組さんの話を見て思いついた話。
原作者の彼女の書き方を見ても、あ、これはいけると思った。
心が読めるせいで嫌われちゃうのもありますが、人の痛みまで受け取ってしまう。分かってしまう。
なんというかヒロインっぽい子ですよねぇ。

・没4 恭二と円
完全におまけです。重力操作はかっこいいという話。
無重力もいいですが、彼は向きを変えるだけなので断念。
無重力で飛んでも戦えねぇよ。
後、恭二はどこでもアホっぽいという話。

・おまけ 常識を打ち壊す者
これは、最近思いついた話であり、このおまけを書くきっかけにもなった話です。
神血についてうだうだ考えて、唐突に核が出てきまして。
あれ、こいつ消せる。とひらめいたのが始まり。
しかし、神血のない氷河なんて虐めがいのないので、ありえない。
幸せかもしれないけど。
でも、恭二に求められなくなるし。
そんなわけで、退路を切った話であります。
まぁ、学園サイドに神血とか生々しくてちょいと痛々しい話なんてしたくないよね。
最初にカミングアウトしたけど。
後、基本的に氷河は他人優先なので思考回路なんてこんなもんです。
頭おかしいんです。

というわけで、この辺で。
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