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氷河苛め祭。

衰弱氷河編。


・呪術大禍罪の日
※宮代憂蕪
氷河の看病をいろんなやつに押し付けちまったからな。
そろそろ俺もやらなきゃいけないだろ。
少し濃い味のお粥を作り、氷河の部屋に入る。
「氷河ー、だいじょぶかー」
「今度は宮代さんか」
氷河もすっかり他人が看病しに来るのに慣れたようだ。
「熱は下がったか?」
と、氷河の額に手を当てる。
まだかなり熱いが、最初に倒れたときよりはマシなようだ。
「よかった。お前最初すごい熱だったんだぞ」
「あん時は、本当に苦しかったんだって!」
「よくわかる。すっげぇ苦しそうだったから」
氷河の隣に座り、お粥を渡す。
すぐに一口食べて、満足そうに言う。
「さすが宮代さん!俺の好み分かってんな!」
「そりゃ、治癒代のために研究しましたからね」
「ああ、借りはでかいですよ。あんなに大怪我してきたんだからな!」
「はは、そりゃ困ったな。」
濃いめにしたはずなのに、何故か塩を足した氷河を不思議そうに見ながら、食べきるのを待った。
その頃合いに、相模から受け取った市販薬を渡す。
「こんなんで効くのか?」
「一応--昨日は落ち着いた」
と、薬をあっさり飲んだ。
「それならいいんだがな……。」
俺にはいくつか引っ掛かる点があった。
下がらない熱、今の余裕そうな氷河。
最初の苦しみ様。
「なぁ、氷河」
「んだよ」
「おまえ、本当にただの風邪か?」
「っ!」
氷河の表情が強ばる。
あたり、だな。
「氷河、また魔術師の仕業か」
詰め寄ると氷河は答えた。
「そう、みたいだ。場所まではわかんねーけど。」
「そうか……」
じゃ、その魔術師を切ればいいわけだな。
俺はある男を思い浮かべた。
「なぁ、氷河」
「ん?」
「お前に散々治癒させて未だに何も返していないやつがいたな?」
俺の表情は悪かったかもしれない。
悪巧みの表情だ。
「羽織さんか?」
「そう、今回はあいつに斬らせよう」
「いいのか?その……辻切り本能とかは」
「んなの気合いで押さえ込ませろ。罰だ、そう罰ゲーム」
氷河が少し引いてる?
だがすぐに、意地悪な笑みを見せる。
「そうするか!」
「よし、決まりだな!」
俺はさっそく羽織を呼び出そうと立ち上がる。
「あ、ついでになんか作ってやろうか?」
「マジで?」
氷河が上目遣いで俺を見る。
破壊力あるな……!
「ああ、いいぜ。甘くなきゃなんでもいいか?」
「それで頼む」
「りょーかい」

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宮代さんが、出張ってきました。
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