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マイペースなおちょくり役と、勝ち気で強気なマルチシューター。


・マルチスタイルファイター
※弓ヶ浜雨境
「説教やめないよ?」
「マジかよ……」
氷河が項垂れる。しったことか。
「俺は、氷河がこれ以上バカなことをしないように説教すんだから、聞け」
「雨境のくせに」
「はいはい、スルー。でさ、氷河。そんなファイター精神は、誉めなくもないけど、魔術師に勝てると思ってんの?」
「格闘だけで勝つのは、まだ難しいかもな……」
「世の中には、いろいろいるからね。魔術と格闘を融合させた魔術師とかいるかもよ?」
「それは会ってみてぇな」
「嘘でしょ……。どんだけ好戦的なのよ」
「何か俺のスタイルに繋がるかもしれねぇだろ」
「氷河のスタイル?」
「ほら、俺いろいろ使うようにしてきただろ?模倣だけじゃなくて、ちゃんと俺だけのスタイルがほしいって言うかさ」
「……なに持ってたっけ」
と、俺が聞くと本当にいろいろ出してきた。
札に、ナイフに、手榴弾に、杖に、ハンドガン四丁に。
「全部使えるの?」
「未熟だけどな」
ハンドガンは氷河の得意武器だから分かるよ。
通常弾二丁に、氷の魔弾と光の魔弾一丁ずつで四丁かな。
「札とかナイフとかどーすんの?」
「札は魔物を一掃するのに。一度限りだけどな。ナイフはさっと首刈れるし、隙を作るのにも使えるだろ。杖は魔術用だし、手榴弾はまだ検討中。」
「これだけ持ってて弱いってどうかしてるよね」
「……喧嘩売ってんのか」
「売ってない。……ねぇ、何を求めてるのさ。氷河は、なんで強くなりたいのさ」
「俺には敵が多いだろ?全部倒せるように、殺せるように、なりてぇんだよ。」
「いつまでも傷ついてるだけじゃないのねぇ」
「されるがままなんて、屈辱だろ。」
そりゃそーだけども。
でも、それを何回見たことか。
「これじゃ、氷河を捕らえるのはだんだん一筋縄じゃいかなくなるのかー。姫様なのに」
「だからやめろそれ」
「ね、レイゼーに氷河姫とかって呼ばれたことないの?」
「あいつは姫君としか俺を呼ばない。つか、そんな呼び方したら殴るから。」
「ふーん。そーなんだ。」
氷河姫--って似合わないよな。
笑っちゃいそうだ。
「でも、氷河って綺麗好きなんだよねー。それに人の傷も苦手だしー、恭二に甘えてるしー、結構可愛いとこあるよね」
「可愛いのか、それ」
「後、来鈴さんあたりには優しいよね。あさぎちゃんとかとも微笑ましく会話してるし。紳士的?」
「うるせぇ」
「でも俺は、喧嘩っ早くて、勝ち気で強気な氷河が好きだけどね。」
「……当然だろ」
「そういう氷河だから、苛めたくなるんだよ」
「どういう意味だよ、それ」
「そのままの意味だって。惚けなくていいいのに。もしかしてさ、苛められたい願望とかない?」
「あるかよ、んなもん。言ったろ?されるがままなんて、屈辱だって」
「何よりも?」
「屈辱を味わうのは一度でいい。なのに、俺多すぎだと思うんだよな……」
「そりゃ氷河が魅力的だから」
「はぁ?」
「姫様のくせに自分の美しさを理解してないなんて、感心しないなー」
「そ、そんなのわかるわけないだろ!?」
「照れないのー。あれかな。美青年だからこそ、本能的なところがいいとか?」
「本能的?」
「一発もらってから楽しくなるのってさ、こいつとは楽しめそうだとか思うからでしょ。強者を倒してこそみたいなさ。多分、氷河は基本的に殴りあいを楽しんでるけど。」
「ああ、強いの負かせば、俺が強くなれたって実感できるじゃん。」
「ただ氷河のライバルって基本人外だからなぁ……。芳示と島原さんは、人間だけどプロだからねぇ……。」
「目標があるって、やりやすいだろ」
「高すぎんだよ。」
「いやいや、並の人間じゃ俺はとまんねぇって。」
「ほんと、勝ち気で強気な……」
「不良してたからなー」
「関係あんの、それ」
「今の俺がいる理由、かな」
氷河に説教するつもりだったのに、いつのまにかぐだぐだと喋っていた。
「あー、もー、氷河かっこよすぎ!ずるいよ、受けのくせに!最後には喘いで啼いて泣き叫ぶ癖に!氷河なんかいくらかっこよくたって攻めになれないんだからなー!」
「誉めてんのか貶してんのかどっちだよ!」
「嫉妬だよ!届かないから、嫉妬してんのー!生まれついて美青年の氷河には嫉妬なんかわかんないだろーよ!」
「……俺だって、結構嫉妬したことあるけどな……。」
「え?」
「なんでもない!」
「とにかく俺は、そういう氷河が危なっかしいから、守ってやるだけなんだからな!」
「雨境」
「んだよ、キスしていいの!?」
「え、話が違うだろ!?」
「強くありすぎるなよ!ガラスの剣のようになるだけだから!」

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例えば、殴り飛ばしといて鋭い目で氷河に睨まれつつ「やるじゃねーか……」って口元の血を拭って立ち上がられたら、苛虐心そそるでしょう!?
永遠に抵抗されたら、苛めたくなるんだよ!

とにかくアクロバティックに動く氷河が好きです。
夜の街で暴れる不良のような美青年を。
常に目付き悪い訳じゃないからそそる、真剣に激昂してる表情。

雨境はサディスト。
他のサディストの反応も明日書こう。
鹿屋さんとか。





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