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コラボ第二段。
美少女と不良。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス


※小城リリス
私は、どうしてこの人と一緒にいるんだろう。
逃げたかったら逃げればいいのに。
よくわからない場所に一人というのは不安だから、付いていっているのでしょうか。
けど、氷河さんだって分からない。
彼は、どうして私と一緒にいてくれるんだろう。
私はどうして付いていっているのでしょうか。
「リリスちゃん」
「え?」
「ぼーっとしてたけど、大丈夫か?」
私は考え事をしていると表情に出てしまうようですね。
「大丈夫です。ごめんなさい。」
隠すように笑って、先を歩く。
結構教室を歩き回ったと思う。
もしかしてと思い、呟く。
「体育館だけは、変わってないのかも……。」
「体育館ってどこにあるんだ?」
「本来ですと……別棟になります。案内しますよ」
「ああ、頼む」
氷河さんが、魔物を叩き潰しながら歩きます。
蹴り飛ばすより、蹴り落とすようにしたようですが、結局床が割れるので器物破損20です。
なんだか魔物を倒す氷河さんは、苛立っているようでした。
「いつまで、こんな茶番してりゃいいんだよ……!」
動き回っていたせいか、氷河さんに疲れが見えてきました。
私は、教室につくたびに適度な休憩を貰っていたのですが、彼はずっと手がかりを探していたので、休んでいません。
「氷河さん、次で休みましょうよ。」
「……まだ、大丈夫。気にすんな。」
強がる氷河さん。
肩で息をしていると言うのに。
「リリスちゃんこそ、疲れたらすぐいえよ。」
「あ、はい。気遣いありがとうございます。」
あれ……。気遣わせてしまいました。
氷河さんは、人の気ばかりな気がします。
「あの、氷河さん」
「ん?」
「もしかして、何度か話を振ってくれたのは、私のためですか?」
「……いきなり、こんな気味の悪い場所にいたら不安になるだろ?だから、話していれば安心するかと思ってさ」
「蹴破ったりとかしなければ、心から安心したんですけどね」
「そ、それは悪かったな……」
「いいんですよ。氷河さんのおかげで助けられていますから」
「それならよかった。……俺でも誰かを安心させられるんだな。」
呟く氷河さん。
そして、自分の腕を悲しげに見つめる。
「ずっと、傷つけてばかりだったから……」
「氷河さんって、自分が殴った人の事も気遣っていたんですか?」
「…………。」
黙ってしまった。
やがて、ぽつりと答えた。
「俺は、なにかと巻き込まれやすい奴だったんだよ。その度に親友を巻き込んで、怪我させてた。……俺がいなきゃ、きっとあんなことにならなかったと思う。あいつらも巻き込まれて大怪我することもなかった。だから、傷つけてばかりだった。」
「氷河さん……」
軽くつついたらとんでもなく思い話題を引いてしまいました。
でも、初めて彼の事情を聞けた気がする。
私も頑張って話をしよう。
「事件に巻き込まれやすい、というのは、探偵にとっては美味しい状況なんですって、裕さんから聞きました。」
「探偵は事件がなきゃ意味がないだろ」
「そうですね。でも、裕さんはその力を封じられてしまったらしいのです。」
「……封じられた?」
「詳しいことはわかりません。誰かに怒られたらしいのですが……」
「……リリスちゃんは、助手なんだもんな。」
「役に立たないことを望まれた助手、らしいですよ。ひどいですよね!」
「へぇー、役に立たないねぇ……」
氷河さんが足を止める。
目の前には、体育館。
「そんなことないけどな?」
「誰でもできるじゃないですか、こんなの!」

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ようやく展開が進む!

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