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コラボ第二段。
学生と本部隊員。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス


※瀬戸氷河
体育館の扉を開ける。
「あ、ちゃんと体育館だ……」
リリスちゃんが、驚いたように呟く。
そして、先に中にはいる。
上の方で音がした。
「リリスちゃん!」
彼女をこちらに引き寄せる。
そして、飛び込むように倒れこんだ。
「え、うそ……」
先程、彼女がいた場所には、机の山があった。
落とされたのだろう、魔術師の手によって。
「ああー、これもだめかぁ」
机の山の上に、魔術師が座っていた。
俺は、彼女をたたせてから立ち上がる。
「てめぇ……何のつもりだ」
リリスちゃんを庇うように前に出る。
魔術師は、けらけら笑う。
「何って殺しに来たんだよ。彼女を利用してさー、うまいこと名誉の死を一緒に遂げてもらおうとか考えたんだよ?」
「……彼女は、関係ないだろ」
「ないよー。だから、使えるんだろ?俺の魔力じゃお前一人には、勝てないからねぇ。人質が必要だったのさ。」
リリスちゃんは、呆然としている。
「ねぇ、君のせいで彼女が死ねば面白かったのに」
「てめぇ……っ!」
「あはは、動揺してる?そりゃそうだよねぇ。君のせいでいろんな人が死にかけてるもんねー。」
「卑怯なんだよ、俺を殺したいなら俺だけ狙えばいいだろ!?関係ない彼女を人質にしてまで……」
「知らないよ、苦しめばいいんだ。」
「っ、ざけんなよ……!」
怒りでまた魔力が漏れだしそうになる。
彼女の前で部屋を凍らせるわけにはいかない。
彼女をこれ以上巻き込めない。
「リリスちゃん、目瞑れ」
「え」
彼女の目元を隠して、光の魔弾を撃つ。
魔術師は貫かれ机の山から落ちた。
「わわっ、氷河さん!?」
銃声に反応して驚くリリスちゃん。
落ちきったのを確認してから、彼女の視界をあける。
「逃げな、リリスちゃん。」
「まさか、殺人……」
「まだ殺してない!リリスちゃんには、見せたくないから……ここを出るんだ。少し待ってれば解決するから。」
「……分かりました!」
リリスちゃんが、体育館を出る。
すぐに扉を凍らせる。
「そこまでするか、ふつー?」
魔術師が起き上がる。
「はっ、見られたらどうすんだよ?こんな魔術信じてもらえるわけないだろ。それにお前は残虐に散るのが決まったからな。それを見せるわけにはいかねぇだろ……。」
ドアから、体育館全体が徐々に凍りつく。
魔術師がひきつった笑みを見せる。
「はははは……怒らせちゃった?」
「調子に乗るのも大概にしとけよ……!これ以上彼女を巻き込むのは許さねぇ。」
「おいおい、もしかして信用されたいの?彼女を利用するくせに」
「ああ、利用するぜ?彼女は柊さんの実験に利用する。その為にも余計な情報はいれたくねぇんだよ。不思議なものは記憶にこびりつく可能性があるからな。魔術、魔弾、もちろん俺の血だって見せるわけにはいかない。」
もう一丁のハンドガンを抜き、くるりと回す。
「やな顔してるよ、神血」
「これが、魔物討伐本部のあり方だ。俺達は殺すだけだ。魔物も魔術師も人間も天使も妖怪も悪魔も、敵なら、なにもかも!」
守れるものなど在りはしない。
彼らも俺も失ってばかりの人間だから。
二丁拳銃を構える。
「なるほどね。そんなに人質を使うのが、嫌だった?」
「ったりまえだろ!俺のせいで誰がが傷付くのはもう見たくないから……!」
「治癒出来るのにー?」
「それとこれとは、全然違うんだよ!」
氷の魔弾を放つ。
魔術師は、机を動かして盾にする。
机が一瞬にして凍りつく。
「俺さー、ポルターガイストレベルのことしか出来ないんだよね」
「充分だろ、そんだけできれば」
舌打ちしつつも、札を取り出す。
一枚は扉に投げて、結界をイメージする。
「……やりすぎじゃない?」
「偶然禁止。リリスちゃんなら出来る気がするから、対策しとくんだよ」
「ほんと、優しいねぇ……」
魔術師は山から机を動かし、空に浮かせる。
俺は札を重ねて投げて、簡単な陣をイメージする。
「亡霊なら浄化するだろ!」
「ちょっ、危ない!」
魔術師が、実体化する。
図書室での出来事がヒントになった。
その隙に殴りかかる。
だが、それは運よくかわされる。
「本部は怖いなー。殺されるかと思ったー。」
魔術師が棒読みで答える。
俺はハンドガンを構え直して、嘲笑う。
「殺しにきてんだから当たり前だろ。ここからは、いつもの本部の任務だ!」

------------------
マジ切れの上に、悪っぽくなる氷河。
不良だった悪っぽさが出てる。

しかし、ここから逆転を始める。
貴様の優位性はここまでだ!



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