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コラボ第二段。
学生と偽学生。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス

迷惑な名探偵
黒塚 裕
くろつか ゆう

最強の現国教師
赤空 葉菊
あかぞら はぎく


※瀬戸氷河
本当に俺はこれを着なくてはならないのだろうか。
制服だなんて、俺が着ればただのコスプレだろうに。
「フェアじゃないだろう?」
急に葉菊さんが、語り始めた。
「そちらはうちの生徒を引き込む予定なんだろ?それならこっちも呼び出さなきゃフェアじゃないだろう」
「そういう正論かよ……」
予定はわからないがそう言われては敵わない。
「分かりましたよ。今回だけだからな。」
諦めて制服を着ることにした。
準備室を借り、着替えることにした。
一式というのは、白いワイシャツにブレザーに赤いネクタイ。
それと普通のズボン。
「懐かしい……でいいのか?」
着替える際、警戒してハンドガンは常に側においておいた。
覗くのは恭二やレイゼーぐらいのアホしかいないんだけど。
何が嫌だって、覗き方とすぐに襲ってくること。
着替えても、ホルダーを移し変えて、ブレザーで隠す。
武器もいくつか仕込んでおく。
「警戒しすぎなのかな、俺」
と、独り言を呟く。
きっと俺の境遇とここの平和が合わないんだ。
生物室に戻ると、リリスちゃんがぼんやりと俺を見ていた。
「似合ってますね……」
「ん、そうか……?」
そう言われると恥ずかしくなる。
葉菊さんが、にやにやと笑っていた。
「おいおい、可愛い子に褒められた位で赤くなんなよ、青年」
「な、茶化すな、馬鹿!」
とうとう腹を抱えて笑われた。
リリスちゃんは、首をかしげるだけだった。
「あー、面白い。」
ひとしきり笑った葉菊さんは、真面目に語り出した。
「いやいや、ここまで似合ってるとはな。着崩しているのは教師として直したいが、さっきの表情で許してやろう。お前、本当にうちの生徒になっちまえ」
「いや、俺にここの平和はあわねぇ。……今だけ、学生気分でいてやるよ」
学生に戻ると言うのは悪くない。
恭二と出会った頃を思い出す。
あいつは、俺を変えてくれたんだ。
家に縛られる俺を助けてくれた。
忘れもしない出来事だ。
物思いに耽っていると、裕が話し掛けてきた。
「心なしか楽しそうですね」
「楽しいぜ?学生時代に戻れるなんて、普通ないからな。それに一番楽しかった時期をあげろって言われたら、大体学生時代って言うだろ。」
「ははは、大人の意見みたいだ」
「みたいじゃなくて、そうなんだよ。」
裕が、くすりと笑う。
「そうでしたね。なんだかそれ着てると、俺達と同年代に見えるもんだから」
リリスちゃんがひょこっと入る。
「私は先輩が出来たみたいです!ちょっとワルい先輩ですけど。」
「ワルいってことはねーだろ。」
「いーえ、あんな簡単に扉を蹴破る様は不良です!」
「元から不良だしな。悪かったな、蹴破るしか思い付かなくて。」
「すねなくても」
リリスちゃんが安心したように笑う。
何か思い直したのだろうか。
前より心を開いてくれた気がする。
「あ、そうだ。体育館に行っていいですか?」
裕が葉菊さんに聞く。
葉菊さんは、すっきりとした表情で答える。
「ああ、もう瀬戸で遊びきったからな。戻るとするか」
「俺、遊ばれてたのかよ!?」
「ああ、面白かっただろ?」
「面白かったですね」
「面白かったです!」
裕とリリスちゃんが、話をしながらも先を歩く。
「葉菊さん」
「葉菊先生、だろ」
いなくなったところで、葉菊さんを呼ぶ。
「ハンドガン。返してもらえますか?」
「そりゃ、お前が盗んだものが先だ」
「バレてたのか……」
大人しく本を取り出す。
図書室で見つけた魔導書。
魔導書が学校にあるなんて信じられず、調べてみようと思っていたものだ。
「ほら、返すよ」
「なら、返そう」
交換する形で互いのものを返す。
俺はハンドガンを受け取ると、くるりと回して、しまう。
「瀬戸、忘れ物だ」
葉菊さんが、さらに何かを渡す。
渡されたのは、鋏だ。
「お前が何しにここに来たのか、思い出してみろ」
言われてはっとなる。
俺は、関係を深めに来たんじゃない。
俺と彼女を切り離しに来たんだ。
切り離して、忘れてもらうために。
鋏を受け取り、刃を見つめる。
「俺は、彼女を裏切りに来た。なのに、あんな風に笑われたら、やりにくいな……」
「あいつは、純粋だからな。お前のことまるで疑ってないぞ」
「そりゃ、何度も庇ったりしたからな。彼女だけは守りきって全て関わらないまま終わらせようとした。」
「最高の裏切りだろ。助けてくれた人が、最後に切り離そうとするなんて」
「……魔術師にもそう言われた。けど、利用するぜ?本部はそういう組織なんだからな」
刃を広げて、じゃきんと空を切る。
「切り取る……初めからそのつもりだったじゃねぇか……。」
「思い出したなら、もう何も言わないさ。」
「ああ、葉菊先生、ありがとな」
「おお、生徒の素直な好意に聞こえるねぇ」
「先生って呼ばせたのは、あんただろ」
「そうだが。思ったよりお前が素直だったから、予想以上の効果をあげた」
「そんなにひねてないだろ……」
「お前がそう思っているだけだったりしてな」

-------------------
結局ツンデレ。
仕方ない、とかいうから。
制服は零雨にデザインしてもらいました。
ブレザーにネクタイにワイシャツだと脱がせるとき楽しいね!とか思った変態は私です。
氷河は基本着崩しています。
制服姿でも睨まれたい。
何コスさせても睨まれたい。

制服姿でもホルダー移して銃確保してますし、仕込めるところに武器を仕込んでおります。
やっぱり人殺しらしい。

切り取りますか!
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