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コラボ第二段。
魔物討伐本部魔術師特化の人殺し。
キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが
自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス
魔物討伐本部魔術師特化の人殺し。
キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが
自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス
※瀬戸氷河
恋賀に頼んでもとの世界に戻してもらった。
貸しを返してもらってるだけだけどな。
魔術師ってのは、利用しにくいのが欠点だ。
戻ってすぐに柊さんのいそうな研究室に向かう。
「柊さん」
「戻ったか。実験は?」
「あれを向こうの女生徒に渡した。それでいいんだろ?」
「そうだ、それでいい。」
柊さんは、満足そうに頷き機械をいじる。
「あのー、どうしてそんなことを?」
依鶴が尋ねる。
柊さんは、冷たい声で答える。
「異世界と関わりを持つべきじゃない。いつその異世界に殺されるか分からないからな。繋がってる空間があるということは、いつ技術を盗まれてもおかしくないってことだ。」
「……そ、そうなっちゃうんですか」
「だから、切り取るために氷河に一仕事してもらったわけだ。まぁ、実験段階だから確実じゃないけどな」
「へー、それはお疲れさまです」
依鶴がお茶用意しますよ、と部屋を出る。
「氷河」
「はい?」
「お前に俺の給料の三分の一をやろう」
「マジですか」
「ああ。今回の報酬だ。」
「ありがたくもらいますよ」
「好きにしてくれ」
金で釣られる。
俺も浅ましいなぁ。
「じゃ、行きます」
「今回は助かった。」
柊さんがモニターを見つめたまま、いってくれた。
「お茶持ってきましたよ」
「あ、俺いらないから」
「ええー!困るよ、そういうの!」
「じゃあな!」
一人余分にお茶を持っている依鶴は、困っていた。
それを笑いながら、部屋に戻る。
戻ってすぐにベッドに寝転がる。
魔術師はちゃんと仕事してんのかとか、リリスちゃんになにか吹き込んでないかとか、心配事で頭が回る。
「あんな風に見捨てたのは……初めてだよな」
彼女を突き放した。
彼女は確かに寂しそうな表情をしていた。
「はははは……っ」
乾いた笑いが漏れる。
結局、誰も救えはしない。
彼女を守ったのは実験のためで、俺は初めから彼女を助けてはいなかった。
初めから、見捨てていた。
裕と葉菊さんの乱入は誤算であったが、そこまでの弊害ではなかった。
任務としては完璧だ。
……けれど、虚しい。
なんだか穴が開いたような気分だった。
巻き込ませないためであるが、普通の女の子を利用してんだぞ……。
ここはそういう世界で、生きるためには利用して捨てることもある。
あそこで彼女と話して迷いが生じたのか。
「平和過ぎるのも、あわねぇよな」
自嘲する。
結局、俺は欺いて捨てる側なんだよ。
彼女ほど純粋でもない。
むしろ濁ったような。
「よー。来ちゃったけど」
「ん……?」
声がした。
窓から紡が入ってきた。
「ちょうどいい。お前に話があったんだよ。」
「な。なにかな。」
起き上がって、紡を引き止める。
俺としては平坦なトーンで話しているつもりだが、彼は何故か怯えていた。
「最初はスルーしてやったが、お前よくも俺の窓を壊してくれたな……!窓というか景観を返せ!」
「そ。その提案核だよ。僕じゃない。」
「あいつか!?」
常識を覆すとんでもないやつ。
「そうだよ。僕はどうでもよかったからロッカーとか提案したのに。」
「あの野郎……!」
拳を握る。
一度締める必要があるんじゃないだろうか。
覆されたら、俺が踊らされるだけになるのが欠点だな。
「あ。あまり乱暴はしないでよ。」
「謝罪と賠償次第だな」
今度来たら、問い詰めてやる。
あいつはまだ切り離せないのだから。
-------------------
おちつき。
恋賀に頼んでもとの世界に戻してもらった。
貸しを返してもらってるだけだけどな。
魔術師ってのは、利用しにくいのが欠点だ。
戻ってすぐに柊さんのいそうな研究室に向かう。
「柊さん」
「戻ったか。実験は?」
「あれを向こうの女生徒に渡した。それでいいんだろ?」
「そうだ、それでいい。」
柊さんは、満足そうに頷き機械をいじる。
「あのー、どうしてそんなことを?」
依鶴が尋ねる。
柊さんは、冷たい声で答える。
「異世界と関わりを持つべきじゃない。いつその異世界に殺されるか分からないからな。繋がってる空間があるということは、いつ技術を盗まれてもおかしくないってことだ。」
「……そ、そうなっちゃうんですか」
「だから、切り取るために氷河に一仕事してもらったわけだ。まぁ、実験段階だから確実じゃないけどな」
「へー、それはお疲れさまです」
依鶴がお茶用意しますよ、と部屋を出る。
「氷河」
「はい?」
「お前に俺の給料の三分の一をやろう」
「マジですか」
「ああ。今回の報酬だ。」
「ありがたくもらいますよ」
「好きにしてくれ」
金で釣られる。
俺も浅ましいなぁ。
「じゃ、行きます」
「今回は助かった。」
柊さんがモニターを見つめたまま、いってくれた。
「お茶持ってきましたよ」
「あ、俺いらないから」
「ええー!困るよ、そういうの!」
「じゃあな!」
一人余分にお茶を持っている依鶴は、困っていた。
それを笑いながら、部屋に戻る。
戻ってすぐにベッドに寝転がる。
魔術師はちゃんと仕事してんのかとか、リリスちゃんになにか吹き込んでないかとか、心配事で頭が回る。
「あんな風に見捨てたのは……初めてだよな」
彼女を突き放した。
彼女は確かに寂しそうな表情をしていた。
「はははは……っ」
乾いた笑いが漏れる。
結局、誰も救えはしない。
彼女を守ったのは実験のためで、俺は初めから彼女を助けてはいなかった。
初めから、見捨てていた。
裕と葉菊さんの乱入は誤算であったが、そこまでの弊害ではなかった。
任務としては完璧だ。
……けれど、虚しい。
なんだか穴が開いたような気分だった。
巻き込ませないためであるが、普通の女の子を利用してんだぞ……。
ここはそういう世界で、生きるためには利用して捨てることもある。
あそこで彼女と話して迷いが生じたのか。
「平和過ぎるのも、あわねぇよな」
自嘲する。
結局、俺は欺いて捨てる側なんだよ。
彼女ほど純粋でもない。
むしろ濁ったような。
「よー。来ちゃったけど」
「ん……?」
声がした。
窓から紡が入ってきた。
「ちょうどいい。お前に話があったんだよ。」
「な。なにかな。」
起き上がって、紡を引き止める。
俺としては平坦なトーンで話しているつもりだが、彼は何故か怯えていた。
「最初はスルーしてやったが、お前よくも俺の窓を壊してくれたな……!窓というか景観を返せ!」
「そ。その提案核だよ。僕じゃない。」
「あいつか!?」
常識を覆すとんでもないやつ。
「そうだよ。僕はどうでもよかったからロッカーとか提案したのに。」
「あの野郎……!」
拳を握る。
一度締める必要があるんじゃないだろうか。
覆されたら、俺が踊らされるだけになるのが欠点だな。
「あ。あまり乱暴はしないでよ。」
「謝罪と賠償次第だな」
今度来たら、問い詰めてやる。
あいつはまだ切り離せないのだから。
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おちつき。
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