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いい夫婦の日。
夫婦なんて、いなかった。


・将来展望
※瀬戸氷河
「恭二!」
「んだよー、氷河ー。」
恭二の部屋に入る。
相変わらず散らかってて歩きにくい部屋だ。
「まーたこんなに散らかってる……。」
「いいだろー、だいたい氷河の部屋で済ますしー」
「俺だって恭二の部屋入りたいんだから、少しぐらい綺麗にしとけ!」
恭二はなにもしないので、俺が散らばった書類をまとめる。
恭二は机の卓上カレンダーを見つめて、聞く。
「氷河さー」
「あぁ?」
「同棲、してみたくない?」
「寝言なら寝てから聞く」
「そういうのじゃなくって!」
恭二の寝言を無視して片付けを再開する。
「だって、夫婦って一緒に住むものじゃん!」
「いつ夫婦関係が出来上がったよ?」
「ずっと前から」
「寝てから言え」
「んー……」
恭二が頭を抱える。
バカなことで悩んでないで、さっさと片付ければいいのに。
「氷河っ!」
「ん、うわっ!?」
何故か床に押し倒された。
書類がばらばらになり、落ちていく。
「愛がほしい」
「そんなの夫婦でなくても手に入る」
「手料理がほしい」
「そんなの夫婦でなくても作ってやる」
「じゃあ、傍にいてほしい」
「夫婦でなくても、いてやるよ」
「……子供がほしい」
「夢みてんじゃねぇよ」
「えー!?」
「常識的に無理なんだから、諦めろ」
「やーだー!夫婦なら子供がほしい!」
「夫婦になった覚えもねぇし!」
「今日、夫婦の日だもん」
「俺たちには関係ねぇな。」
「ええー!」
俺は恭二の首後ろに手を重ねる。
「夫婦よりも……恋人の方が、俺たちらしいだろ」
「……氷河がそういうなら」

------------------
本部に夫婦がいなかった。
バカしかいなかった。
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