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11月なんとかの日エクストラ!


・変態の集う日
※瀬戸氷河
「おい氷河、聞いたか?」
芳示が俺を呼ぶ。
ちなみに未だにメイド服を着せられっぱなしだ。
もういい加減にしてくれ。
「なにをだよ?」
「今日、ニーハイの日らしいぜ?」
と、芳示が俺の足元をみる。
確かに黒のニーハイだが。
「せっかくだ。いろいろ着てみようぜ?」
「これ以上何着ろってんだよ!?」
「いいねぇ、コスプレマスター呼んでくる!」
才臥が勢いよく出ていってしまった。
コスプレマスターって誰だよ。
雨境がスカートを指差し、指摘する。
「ならさー、まずはその恥ずかしさのせいで膝下になってるスカート上げちゃえば?」
「じゃ、俺やるよ!」
「いいや、恭二だとそのまま襲いかねん。俺がやる」
「どっちも触んな」
恭二と芳示にさわられる前にスカートを徐々に上げる。
ギリギリ膝上でやめた。
「「おおお!これはいい!」」
「……この、変態どもが。」
興奮するバカ二人に呆れ果てる。
「連れてきたぜー!」
才臥が誰かを入れる。
大きな鞄をもった千神さんだった。
千神さんは、俺を見るなりくすりと笑う。
「へぇー、似合ってんじゃん」
「千神さん……その鞄の中身は?」
「才臥に言われた通り、いろいろ持ってきたけど」
「あんたが悪か」
「え、ええ?」
千神さんが困惑する。
まぁ、いってもわかんないよな。
「まぁまぁ、ほんとにいろいろあるから着替えてきなよ!部屋は……恭二の部屋使えばいいし!」
「ちょっと、押すなって!」
才臥が俺を押していく。
「ねぇねぇ、俺も手伝いたいんだけどー」
「あ、助かるなぁ。じゃー……」
「まてまて。恭二の狙いは氷河自身だからな。途中で食われるに決まってんだろ。俺がやるって」
「ええ?芳示も手伝ってくれんの?じゃあねー……」
「千神さんッ!」
二人に騙されそうな千神さんの手をとり、全力で隣の恭二の部屋に逃げ込む。
息切れしながらも千神さんに警告しておく。
「はぁ……はぁ……っ、千神さん、あの二人は、ろくなことしないんで、関わらないで、ください……!」
「な、なんかごめん。」
「で、俺は何着ればいいですか?」
「あ、着るのは嫌じゃないんだ」
「ここで逃げたら、恭二が本気で凹むだろ。」
「あー、そういう。でも、着替えを手伝わせるのはダメなんだ」
「ろくなことしないんで、な。」
千神さんが、鞄を漁る。
本当にいろいろ詰まってるな……。女物が。
その中の一着を取り出す。
「まずは、その黒ニーハイでも行けそうなチャイナからかなー。」
「……いきなり際どくねぇか?」
「いや、メイド服から際どかったよ君。」
「あ、際どかったのか……」
先程のスカート上げを後悔し始めた。

「はい、どーぞ!」
千神さんが、俺の部屋のドアを開ける。
まるでファッションショーだ。
恭二に芳示に才臥に雨境は、しばらく茫然と俺を見る。
赤いチャイナ服に黒ニーハイに赤いヒール。
「氷河ー、かわいいじゃーん」
「全く嬉しくねぇんだけど。」
雨境がからかうように、声をかける。
「俺の見込んだ通りだったかもしれないな……」
「嘘つけ。」
才臥は、腕を組んでにやりと笑う。
恭二と芳示は、二人で何か話し合っていた。
小声だったせいか、全く聞こえない。
二人の会話を聞こうとしたら、才臥が話しかけてきた。
「そういや、氷河はチャイナ着たことあるんだっけ。」
「着たんじゃなくて、着させられた!」
「ああ、そうなんだ」
「でも、この服は悪くねぇんだよ。動きやすいからな。」
「変に恥じらいがない……」
雨境が引いていく。面白がられているのか。
「「氷河!!」」
恭二と芳示が俺を呼ぶ。
「な、なんだよ?」
「「ちょっと、こっちこいって」」
二人の様子がおかしい。
笑顔なんだが、どこかぎこちない。
怒っているような笑っているような。
「あーっと、氷河!次の衣装着ようか!」
千神さんが、俺を引っ張って隣の部屋に行く。
「「ちっ」」
二人ぶんの黒い舌打ちが聞こえた。

「あ、危なかった……と思う」
「……近づいたらまずかったよな、やっぱり」
「食べられてたんじゃないかな……」
二人でため息をつく。
千神さんが、次に取り出したのはナース服だった。
薄いピンクのナース服だが、スカートが短い。おかしい。
「治癒術師だしさ。今度は白いニーハイで、よろしく」
「……ははは、もうどうとでもなれよ」
乾いた笑いがもれた。

「はーい、どーぞ!」
千神さんが、部屋のドアを開ける。
スカートの裾を押さえながら、入る。
「今更恥じらいとか!」
「萌えでしかねぇから!」
バカ二人が、騒ぐ。
それを無視して、才臥と雨境に聞く。
「でもさ……どう考えたって短すぎだろ……?」
「いや、さっきのメイドと同じぐらい」
「あー、氷河ひらひらしてんのが好みか?」
「うるせぇな……」
メイド服のが確かに好みではあった。
動きやすさと露出面積のなさで、な。
恭二が飛び付いてくる。
「氷河さ!俺を治癒するときはこの格好で!」
「なしに決まってんだろ」
「ええー?」
「つか、千神さん。次いこうぜ。」
「はいはい、いいよー。」
恭二を離してから、部屋に戻る。

千神さんが、最後と言って取り出したのは、セーラー服だった。
どこかのアニメの制服みたいなセーラー服だった。
「…………。」
「最後だから、ね?」
「分かったよ……」
もうコスプレだ……。

「はーい、どーぞ!」
千神さんが、部屋のドアを開ける。
「「「「可愛いじゃん」」」」
「……うるせぇ、よ」
最後は狙ったかのように、同時に声をかけてきた。
「ってかさー!もう我慢できない!」
恭二がまた俺に飛び付く。
そして、勢いよく押し倒されていた。
「もうね!いちいち可愛いんだよ!それを堪えてろってさ、なんの拷問だよ、これ!」
「恭二……」
「もう、いいよね!?好きにしていいよね?」
「……くたばれ」
「にゃっ!?」
銃の柄で頭を殴っておいた。
そして、恭二を倒したまま起き上がる。
雨境が、俺を呼ぶ。
「……氷河」
「後で治しとくから大丈夫だって!」
「いや、正当防衛だったと思うよ」
「……助かる、その言葉」

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変態えくすてんど!
あほかと!




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