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休憩時間?

愛しかたはそれぞれじゃない?


・月氷の愛で方
※瀬戸氷河
「おい氷河、大丈夫か?」
「つっ……ほんと、容赦ねぇんだから……」
芳示が涼しい顔で倒れている俺に声をかける。
さっきまで、芳示と格闘練習という名の喧嘩をしていた。
途中までは互角だったもののやはり一撃の重さが違うので、先に耐えきれなくなった俺が負けてしまった。
「氷河が悪いんだろ?手を抜かれるのが嫌っていう氷河が」
「当たり前だろ。舐められたくねぇんだよ」
「そういう強がりばっか言うから、壊したくなっちまうんだよな……。」
芳示が、手をさしのべてくれる。
俺は手を取り、ふらつきながらも立ち上がる。
すると急に芳示が、俺を壁に叩きつけるように押す。
というか実際叩きつけられた。
「う……っ、芳示……まだやんのかよ」
「いや、こうしたくなっただけだ。」
「壊したりない、って?」
「そうそう、そういうことだ」
「ちょっと芳示!」
丙の声がした。
叱るような声で、芳示を止める。
芳示は観念して俺から離れる。
「もう、また氷河を殴ってー……。血まで吐かせて、何やってんの。ほんとに、壊してばっかりなんだから」
「丙、大丈夫だって」
と、自分に治癒術をかける。
殴られた痕と痛みは消え、すっかりよくなる。
だが、それでも丙は納得いかないようで俺まで怒られた。
「氷河も!簡単に治癒できるからって無茶しないでよ」
「でも、こうでもしねぇと訓練にならないだろ?」
芳示が返すと、丙は困ったように頭を抱える。
「んー……俺は氷河がそうやって傷付くのみたくないんだけど……」
「氷河ー!」
恭二が俺に抱きつく。
そしてすぐに歯を立て、首筋に噛みつく。
「……っ」
ちくりとした痛みとくすぐったい首筋。
すぐに顔をあげた恭二は、妖艶に笑う。
「ご馳走さま」
「そりゃどうも」
丙と芳示が同時に呆れ顔になる。
「恭二も氷河を壊してる」
「つーか、力を吸い上げてる」
「違うって、俺は氷河を愛でてるの!」
恭二が俺を抱いたまま、むきになって答える。
「だーって、俺の氷河だもんっ」
「愛でるってなんだよ、おい」
「んー?こうすることー?」
と、頭を撫でられた。
「……なに、してんだよ」
「ふふ、かーわいー」
恭二がにやけながら、俺の身体をまさぐる。
「おい、やめろって……く、すぐったいだろ……」
「大丈夫だって」

「結局、バカには勝てないな」
「氷河も嬉しそうだもんね」

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バカップルは馬鹿。


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