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コラボ第三弾。
学園パロディで、任務とミステリーを両立させてみせる!
ミス研編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

最強の現国教師
赤空 葉菊
あかぞら はぎく

自称半分名探偵助手
小城 リリス
こじろ リリス

迷惑な名探偵
黒塚 裕
くろつか ゆう


※瀬戸氷河
放課後、人気のない教室で待っていると葉菊さんがやってきた。
俺には、帰る家がないからな。
どうすればいいのか聞こうと思っていた。
「よう、待たせたな」
「あの空間は、どこにあるんだよ?」
「おいおい、もう帰るつもりか?そんなの私が許さない」
「あ?」
葉菊さんが、一枚の紙を俺に渡す。
「これは研究会、部活へ所属するための書類だ。お前は私のミステリー研究会へ所属してもらう」
「はぁ?」
「あそこには、お前がお守りを渡し記憶を消した小城リリスがいる。気にならないのか?」
「まぁ、気になるけどな……」
「それなら、決まりだ」
葉菊さんに案内され、廊下を歩く。
歩きながらも、葉菊さんが話をする。
「お前を呼んだ理由はいくつかあるが、その一つは小城リリスについてだ。」
「俺で遊ぶためだけじゃなかったのか……。」
「遊ぶんじゃない。更生させるんだ。」
「どっちも一緒だ」
「お前には、わからないさ。子供だしな」
「うるせ」
廊下を歩いている内に別棟にでも入ったのか、校舎が古くなっていく。
ある一室の前で葉菊さんが立ち止まる。
「ここが、ミステリー研究会だ。まぁ、部活というかサークルだな。」
「確認するが……この前の記憶は完全に消去されているな?」
「当たり前だ。」
本当はあんたの記憶も消える予定だったんだぞ。あの魔術師どもめ。
無駄に妨害するだけで役に立たない奴らだ。
「瀬戸」
「あぁ?」
「そこまであの二人を悪く言ってやるなよ。二人はただ悪戯好きなだけだろう」
「それが迷惑なんだっつの」
葉菊さんが、ドアをあける。
部室には、お茶を飲みながら本を読んでいた裕と、お茶を用意しているリリスちゃんがいた。
「よーう、お前ら来てやったぜ?」
「……何の用ですか、葉菊さん」
裕が不快そうな表情をする。
この人は厄介ものだと思われているのだろうか。
「新入部員を連れてきた。」
「そんなものいらないですよ」
「ここは、私の部だぞ。貴様に拒否権などない」
「はぁ……」
裕がただため息をつく。
リリスちゃんが俺の分のお茶をテーブルにおいてくれた。
「あの、どうぞ。座ってください」
「悪いな」
社交辞令のように微笑んで、座る。
記憶は無事に消されているようだ。
「私は小城リリスです。こちらは部長の黒塚裕さん。」
「俺は瀬戸氷河だ。」
裕が本にしおりを挟み、机に置く。
「で、葉菊さん。どういうつもりですか?」
葉菊さんも椅子に座る。
そして俺を指さし、答える。
「こいつは私の監視下にあるんだよ。監視をするために私の部に入れるのが妥当だろう」
「監視?……瀬戸は、あっち側の人間なのか?」
「あっち側?」
と、リリスちゃんが首をかしげる。
「リリスはいいんだ。話に入らなくて」
「ひどいです!」
「いいから、お茶の葉。生物部でもらってきてよ。」
「厄介払いですね!ひどいです!」
リリスちゃんが頬を膨らませながらも、助手として仕事はするのか部屋を出た。
「で、どうなんですか?」
裕が問い詰めていくと、葉菊さんは急に大笑いする。
「あははははは!まぁ、あちら側のS級犯罪者みたいなもんだよ。手がつけられない不良少年だ。」
「誰が犯罪者だ!」
俺は抗議の意を込めて、机を叩き立ち上がる。
葉菊さんはそれすらもおかしいようで、さらに笑い出す。
「似たようなもんだろ、人殺しなんだから!」
「……ッ、それは認めるが……俺達は犯罪者じゃない!」
本部という組織を、馬鹿にされたようで腹立たしい。
つい声を荒げてしまう。
だが俺が一瞬苦い顔をしたのを、裕に見られ何かを理解したのか黒い笑みを見せる。
「つまり、犯人ってことか。この探偵事務所に、犯人を入れたわけか。葉菊さん」
「そうなるな。だが、心配することはない。ここで犯罪は起こさせないさ」
「それはつまらない」
「私はこの犯罪者を更生させるために、ここに入れるんだからな」
「覚えてろよ……」
二人は互いに探り合っているような嫌な笑みを保つ。
俺は袖口からこっそりとハサミを出し、隠し持つ。
隙あらば俺がこの場を支配するために。
だが、葉菊さんが鋭い声で指摘する。
「瀬戸、刃物はしまえ」
「ッ!?」
ばれていたのか。
大人しく袖口にしまう。
手仕舞さんを見て覚えた暗器術なのだが、あっさり見破られてしまうと、俺が未熟だと思い知らされているようで、苛立つ。
「成程、確かにS級だ。」
「持ってきましたよ!……って、あれ?」
リリスちゃんが明るい声で、ドアをあける。
リリスちゃんも険悪な雰囲気を察したのか、気まずそうに立ち尽くす。
「リリス。おかわりは?」
裕がやんわりとした声でリリスちゃんに声をかける。
リリスちゃんは、びくりと反応しお茶を入れる作業に戻る。
「じゃ、私は行くよ。まだ瀬戸に案内しなくてはいけないところがあるからな」
「まだあるのかよ……」
気が重い。
そう思いながらも立ち上がる。
「お茶、ありがとな。リリスちゃん」
「あ、いえ、お気になさらず!」
「じゃ、ちゃんと活動してろよ!」
と、葉菊さんがドアを閉める。
異常なし、だと柊さんに報告したいぐらいだ。
「で、次はどこへ行くんだ?」
「決まっている、台風の目だ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
今回の氷河の戦闘スタイルは、手仕舞模倣暗器術+芳示模倣格闘術のみです。
制服に武器になりそうな文具を暗器のように隠し持ち、それを使いながらも喧嘩する、みたいな。
普段は喧嘩のみでいいのですが、脅すときなんかは暗器が便利だったりします。
魔術や銃は使わないように心掛けていますが、魔術は暴発の可能性あり。

果たして戦う場面がどこにあるのか。
戦った所で氷河に勝ち目はあるのか。
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