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てしとうか編。

最近まとまんにゃい。


・変態討伐委員会
※弓ヶ浜東火
絶華の威圧感は凄まじかったらしく、私は珍しく落ち着いた休日を過ごせていた。
いつも手仕舞君が来て、私の休みを妨害する。
嫌ではないが、疲れる。
「どうしたの?」
食堂でコーラを飲んでいる絶華が、私を呼ぶ。
絶華も須藤さんがいないから、楽しそうだ。
「いえ、絶華のおかげでこんな有意義な休日が過ごせて嬉しいんですよ。」
「うるさいのがいないって、ほんと平和だよね」
「ええ、絶華も大人しくしてくれますから」
「俺はうるさいのが嫌いなの。東火のしたいことを邪魔するつもりはないよ」
さっきまでずっと私は本を読んでいた。
その間絶華は、壁に寄りかかって眠っていた。
そういうときまで機銃を抱えていたので、彼の警戒心は恐ろしいものだと思った。
「そうだ。いつまで護衛してればいい?俺は、須藤が戻ってくるまでなら暇だから、やってあげるけど」
「そうですねぇ……」
確かにしつこいほど迫ってくる手仕舞君を鬱陶しいと思っていた。
けれども、実際に彼を追い払うと退屈なのだ。
本を読みたかったけれど、そんなの彼がいない日にすればいい。
彼を追い払ってから気付いたが、私は手仕舞君で暇を潰していたのだ。
「今日だけでいいですよ。」
「今日だけでいいの?」
「ええ、お灸を据えたかっただけですかか」
「ふぅん、あんたってやっぱりあれのことを気に入ってるんだねぇ」
「手仕舞君は、人嫌いの私に近付く阿呆ですから。アホは裏表がないので好きですよ。」
「……確かにバカの方が付き合いやすいよね」
くすりと笑った後に絶華が伸びをする。
「でも、今日の分はきっちりやるからね。」
「あ、今日限りってことは手仕舞君には内緒で」
「りょーかい、っと」
絶華が機銃を手に、部屋へ戻る。

午後は手仕舞君の襲撃があったが、絶華に脅され泣きながら帰っていった。
機銃に弾を詰めながら絶華がぼやく。
「ほんと、うるっさいな、あれ……」
「榎本君や如月君よりはマシですよ」
「ああ、あの吸血鬼はうるさいね。神血の方は気に入ってるんだけど……」
「へぇ、瀬戸君ですか」
絶華は、影のある人物を好んでいる気がする。
彼なりに何かを感じているのだろうか。
「あの神血は、面白い。」
それだけ呟いて、絶華はまた壁にもたれ掛かる。

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被害者の会。

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