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てしとうか編。

反省しましたか?


・変態討伐委員会
※弓ヶ浜東火
翌日。
絶華の護衛のない私は、一人部屋でのんびりと緑茶をすすっていた。
まだ絶華がいると勘違いしている手仕舞君はやってこない。
「あにきー、東火にいさーん」
雨境がノックもなしに部屋に入ってきた。
「あれ、手仕舞いないんだ」
「昨日お灸を据えましたから、反省してるでしょう」
「へー、反省すんのかな、あれ」
雨境が勝手に急須から私の緑茶を奪う。
湯飲みを二個置いとくんじゃなかった。
「……雨境、何の用です?」
「んー、暇なんだよー。遊んでよ、おにいちゃーん」
「んな無気力な声で付き合う兄はおらん」
「ええー」
気だるそうに雨境はのびをする。
その時に私は妙な音に気づいた。
銃を構える音がする。
「とつげきーっ!」
弓をもった手仕舞君とライフルをもった津川君が入ってきた。
「うわっ!?なんだよ!」
雨境の言葉は聞こえていないようだ。
二人とも絶華がいると思っていたもんだから、呆気にとられている。
「……あれ、絶華いないじゃん」
津川君が先にライフルを下ろす。
「ええ、昨日だけですよ。あの護衛は。」
「なーんだ、よかったー。」
津川君は安心しきって、座り込む。
「俺は超びびったんだけどー!」
雨境が津川君にあたる。
「ごめんな、雨境さん。全部あれが悪いんで。」
津川君が指したあれは、ずっとわなわな震えている。
そして、目を輝かせて私に聞く。
「東火さん、これは抱きついていいってことですか!?」
弓を捨て喜びに震える手仕舞君。
私は彼のが怖いんですが。
それでも、本心を告げることにした。
「昨日は有意義でしたけど、退屈でしたからね、手仕舞君でもおった方が退屈せぇへんと思っただけです。」
「それは愛の言葉ですね、東火さぁぁあああん!」
手仕舞君が抱きついてきた。
うっとうしい。邪魔なんですけど。
けれど、だ。
「今回だけ許してあげましょうか」
「わーい、やっぱり俺がいなきゃ寂しがるんだってー!」
調子に乗る手仕舞君。
だめだ、反省なんてしてない。
「……今度は天城君に護衛頼もう」
「ええっ!?芳示も勘弁してぇっ!」
「今度は俺に頼まないでね、手仕舞さん」
「津川も見捨てないでぇぇぇぇ!」
津川君も呆れたようにため息をつく。
一定の人に鬱陶しい程絡む奴は手仕舞君だけではない。
尖宮君も、榎本君も、風上君も、菅谷君あたりだってそうだ。
彼らの方がマシなんじゃないかと思うが、人嫌いの私には克服させるという意味も兼ねて手仕舞君ぐらいのがちょうどいいのかもしれない。

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反省なんてするわけない手仕舞。

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