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コラボ第三弾。
学園パロディで、似た者同士がお話をしてみよう!
囲炉裏華編。

キャスト
月下美人の不良
瀬戸 氷河
せと ひょうが

台風の女王様
囲炉裏 華
いろり はな

人の振りした体育教師
遊関 赤鬼
ゆうぜき あっき


※瀬戸氷河
囲炉裏さんや遊関に案内され、一つの小さな村にたどり着いた。
そこは山の中腹のある村のように妖怪が暮らしていた。
「妖怪の村……?」
「ああ、オレも最初に来たときはびっくりしたよ。氷河、こっちだ」
囲炉裏さんが妖怪をかき分けて進む。
俺の肩を遊関が叩く。
「そんなにビビってんなよ、リラックスしていこうぜ」
「……」
そんなの出来るか!
俺は敵の中にいるようなものだぞ。
しかし、ここで妖怪を警戒させるわけにはいかない。
ポケットに手を突っ込みながら、村の中を歩くことにした。
囲炉裏さんは、途中で家に入り込んだ。
恐らくあそこが遊関の家なのだろう。
がらりと戸をあける。
「さて、ここでいいだろ、彼岸華」
「ああ、座ってくれ」
囲炉裏さんと遊関が床に座る。
椅子もねぇのかよ、と愚痴りながら床に座った。
「さて、オレの話が聞きたいんだよな、氷河は」
「ああ、あんたの能力の話が聞きたい。話してもらえるか?」
囲炉裏さんは、一つ咳払いをしてから話し始めた。
「オレもよく分かってないことが多いんだけどな、まず、オレの家系は特殊なものだったようだ。なにやら人とは違う血を受け継いでいたようだ。」
「……血、か」
俺は、腕を押さえる。
神血。神の代替えやら神そのものやら言われ続けたものだ。
俺はこれのせいで誰かを傷つけて、吸血鬼にそれを捧げた。
「彼岸華の家系はだいたいこういうものに好かれやすいんだ」
と、補足を遊関が加える。
そこまで言われるとますます似ている。
彼女もまた被害者なのだろう。
「その血のせいなのか、オレはやたら病気をかかえていてな。死にかけたことも何度かあるよ。あー、死ぬかと思ったってやつだ。」
「それ、笑いごとじゃねぇよ」
「それでもオレは生きてるんだ。きっとこの先何度死にかけるか分かんないけど、どうせオレは生きるだろうさ」
囲炉裏さんは乾いた笑いをもらす。
「んで、初めてここに来たときに、オレはこの眼の能力を得た。オレがファンタジーってのに絡まれやすくなったのは、それからだ。まぁ、こんな能力手に入れたって別になんとも思わなかったなぁ。説明されてああそうか、ってようやく納得した感じ。」
「いきなり非日常に飛ばされたようなもんだろ……。怖くなかったのかよ。」
「別に。」
囲炉裏さんは無感情に適当に流すように語り続ける。
俺は拳を握る。
……彼女は、受け入れすぎている。
どう考えたっておかしな血の運命を受け入れてしまっているように思えた。
「もっと抵抗したっていいだろ……。」
「血なんて今更変えられるわけないじゃん。」
「それでも!変えることは出来るはずだ!じゃなきゃ……俺は……」
俺は……治癒術を、魔術を、武術を学んだ意味がなくなりそうで。
壊れてしまいそうで、怖かった。
囲炉裏さんが、急にまじまじと俺を見つける。
恐らく深実の眼(ヘヴンズヘル)というので、俺を見ているのだろう。
「お前には、俺がどう見える?」
「じっと見てやっとわかった。お前の霊気が零一と違う。なんていうんだろ……明るい黄色みたいなものを纏っているように見えるよ」
彼女は俺の特異な血を見破ってしまったのだろう。
彼女がみたものは恐らく光属性の魔力。俺にしかないものだ。
囲炉裏さんには、話すしかない。
「……俺は、囲炉裏さんと似てるんだよ」
「どこが」
「血。俺も他人とは違う血を持っている。流れる色すら違う血を」
囲炉裏さんと遊関が黙って続きを促す。
「俺はこの血のせいで何度も殺されかけた。妖怪や他の連中にとって俺の血は好奇の目で見られる貴重なものだったんだ。好かれるなんてものじゃない。貴重だからこそ歪んだ形で求められる。」
「おいおい、妖怪はそんなこと……って言いたいけど、わかんねぇや」
遊関が何かを言いたそうにしていたが、諦めて肩をすくめる。
「俺は、この血が嫌いだ。この血が俺に流れているから、傷つけてばかりで……」
「オレは、どうなんだろうな。別に自分の血に対してそんなに考えたことねーんだよな」
「……囲炉裏さんだって、血の被害者だろ。自分が他人と違うってのは、嫌じゃないのか?」
「わっかんねー。」
無感心に言われる。
俺が気にしすぎなのだろうか。
いや、そんなことはない。
ここが、ぬるい世界だからだろう。
囲炉裏さんが立ち上がる。
「ま、とにかくこれで話は終わりだ。満足したろ、氷河?」
「ああ、助かったよ。ありがとな」
「……まぁいい。帰るぞ、あっきー」
「あ、先に帰っててくれないか?まだ話終わってないからさ」
「分かった。じゃあな、氷河とあっきー」
囲炉裏さんが戸を閉める。
今までの遊関と表情が変わる。
真剣なものに。
「さて、彼岸華は知らないことが多いんだ。ここからは、俺が話そう」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
神血のせいでひどい目にあったから、それを嫌い、利用されるだけの運命を超えようとした男。
自分の血のせいで苦労したけど、別にいいやーと思っていそうな華。
そりゃ、話はかみ合わない。

その上氷河は自分のせいでいろんな人を傷つけてきたので、そのトラウマも加算されます。
そりゃ神経質にもなりそうだ。
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