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友人に捧げた入門者向け本部シリーズ。短編です。
全20話で、全員分の日常が綴れたので、こちらにも上げておきます。

島原、小浜編。

※篝祇亜須磨
次は、島原さんの部屋だ。
島原さんと小浜さんは仲がいいんだか悪いんだか、わかりにくい二人だ。
小浜さんがいつも島原さんを何かと騙してからかっているのに、島原さんはそれを更生させたいかのように怒るだけだ。
ドアをノックしようとしたら、小浜さんがドアを開けた。
「あれ、亜須磨。どうしたの?」
「白河さんから伝言です」
小浜さんがくすりと笑い、俺を部屋へ入れる。
「ん?亜須磨じゃねぇか」
部屋でくつろいでいた島原さんが声をかける。
小浜さんは俺の分のカップを用意して、紅茶を用意してくれていた。
先に島原さんに伝えておこうと思い、座ってから話を始めた。
「白河さんから伝言です。明日、12時までにラウンジに集合だそうです」
「分かったよ。けど、んなのメールでもよかったんじゃねぇのか?」
「洋斗は鈍いなぁ。ここ最近魔物討伐の依頼がないもんだから、亜須磨に僕たちの見回りを頼んだんだよ。」
「どういう意味だよ」
苛立たしげに聞き返す島原さんに、小浜さんが楽しげに答える。
「そのままだって。僕らが何してるか気になったんでしょ。勝手に暴れられても困るし、休んでなくても困るし」
「みんな、どうせ暇だから遊んでんだろ。」
「遊んでればいいんだよ。はい、亜須磨」
小浜さんが俺の分の紅茶を差し出す。
それを一口啜る。
「おいしいですよ、小浜さん」
「当然でしょ。こだわってんだから」
自慢気に笑う小浜さん。
だが、島原さんが呆れ笑う。
「こいつのこだわりってのはいちいち細かいよなー。もっと大雑把でもいいだろ」
「洋斗は大雑把すぎるの。」
考えが正反対の二人だ。
こうやって言い争いをしていることがたびたびある。
でも、そうやれるほど仲がいいっていうのだろうか。
二人の争う声を聞きながら休んでいると、小浜さんが急に俺に話しかける。
「あ、そうだ。宮代か氷河の部屋には行った?」
「え、どちらもまだですけど」
「じゃあさ、二人にこれ渡してもらっていい?」
と、渡されたのは紅茶の茶葉が詰まった缶だ。
情報通で洒落た物が好きな小浜さんらしいものだ。
「最近、有名なのを買ってみたんだけど、二人の意見が聞きたくてね。とりあえず渡せば伝わると思うから、お願いしていいかな?」
「分かりました。」
白河さんの命令のついでに小浜さんからの依頼も増えてしまった。
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