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友人に捧げた入門者向け本部シリーズ。短編です。
全20話で、全員分の日常が綴れたので、こちらにも上げておきます。

如月、相模、不亘、久奈編。

※篝祇亜須磨
次は才臥の部屋だ。
才臥は幼馴染三人と同じ部屋にいるだろう。
トラブルメーカーの才臥を中心に、事件を引き起こすのは大体彼らだ。
こいつらにはノックはいらない。
黙ってドアを開ける。
才臥達は、四人でテーブルを囲んで大富豪をしていた。
「八切りでー……えっと、これかな」
四人の中で一番の弄られ役である純也が3のカードを三枚出す。
「っざけんな!そんなに持ってるわけねーだろ!」
「知らないって、そんなのー!」
それだけで怒鳴る才臥に、萎縮する純也。
「あ、俺はあるぜー。ほれっ」
康司が10のカードを三枚だす。
流転が困ったように唸る。
「うあー、ちょっと数字でかすぎ……僕、出せない」
「これは、俺も無理だなー」
「じゃあ、次は俺っと」
康司がさっとカードを掃けて、次に5のカードを二枚出す。
「お、手ごろだね」
純也も機嫌よく6のカードを二枚だす。
「ここで俺は八切りをさせてもらうぜ!」
「あー、マジかー」
才臥が8のカードを二枚だし、さっとどかす。
そして高笑いしながらも、3のカードを一枚出した。
「「3かよ!」」
俺と純也がツッコミを入れる。
ここで俺に気付いたのか、才臥が声をかける。
「亜須磨!?どうしたんだよ、急に!」
「あのさー……なにしてんの?」
「大富豪だけど」
思わずため息をついてしまった。
「暇なんだな……」
「暇なのが一番いいっていうだろ、亜須磨」
四人の中で一番の良識人である康司がカードを出しながらも、言う。
説得力のある答えに頷いてしまう。
「まぁ、そうだよな……。」
「才臥もこれなら問題起こさないし、平和だね、今は」
純也が才臥をからかう。
「おいおい、お前ら俺をなんだと思ってるわけ?」
「暴走兵器かな」
そういいながら、流転がカードを出す。
「おー、正解だわ」
「正解かよ!?」
純也がまたツッコミを入れる。
コントみたいな流れが出来てるよな……この人たちは。
彼らの流れに飲み込まれる前に用を済ませることにした。
「あ、そうだ。白河さんから伝言」
「ん?」
康司が首をかしげる。
「明日、12時までにラウンジに集合」
「りょーかい」
「じゃ、伝えたからな。」
「じゃーなー、亜須磨ー!」
ドアを閉めると、一際うるさい声で才臥の叫びが聞こえた。
「なんでだよ!俺のがカード少なかったじゃん!」
「俺はちゃんと重ねて残してたから、こうなったの!」
「康司のが頭よかったことで、今回は負けを認めなよ、才臥」
「もう一回だ!今度こそ、てめぇらをつぶしてやる!」
賑やかすぎるのも、困るかな。
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