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友人に捧げた入門者向け本部シリーズ。短編です。
全20話で、全員分の日常が綴れたので、こちらにも上げておきます。

白河、山下、高曇、片桐編。

※篝祇亜須磨
全員に連絡が終わったので、白河さんのいる司令室に戻った。
俺が聞きたいことがいくつかあるからだ。
どうしてメールでも済ませられるようなことをわざわざ俺に伝えさせたのか。
白河さんの事だ。意図があったはず。
ノックをして呼びかけてみる。
「白河さん?」
「ん、亜須磨?」
司令室のドアを開けたのは、山下さんだ。
司令室唯一の綺麗な机に高級そうな椅子に座っている白河さんに質問する。
「白河さん、なんでわざわざ俺に伝えさせたんですか?」
「ああ、あれか。明日になってのお楽しみ、とでも思ったんだが言ってやろう」
「まーたなんかしとったんか白河」
「明日、自称新聞記者が来るんだよ。取材内容はここの連中の日常生活。そして、俺はこういった。全部、亜須磨から聞いてくれってな」
「それって……」
俺がその取材を代わりに受けろってことじゃないか!
とんでもないことを考えている人だ。
あの人の取材は根掘り葉掘り聞いてくるから、こっちの気が滅入ってくるってのに。
「そういうことだ!お前が明日新聞記者の相手をすんだよ!」
「だから、メールにしなかったんですね!?」
「そりゃ調べてもらわないと答えられないだろ!」
豪快に笑う白河さん。
なにしとんねん……と呆れため息をつく山下さん。
しかし、それでもまだ疑問は残る。
「じゃあ、なんで集合させるようなことを?」
「亜須磨が本当に全員見て回ったか確認するためだ。別に報告することはない」
……なんて人だ。
また司令室のドアがあけられる。
「そんなんで人集められんの、白河だけだからね」
白河さんの幼馴染である高曇さんと後輩の片桐さんだ。
「別にいいだろ。俺の組織なんだから」
「そういうのを職権乱用とかって言うでしょ」
「……いいんだって。」
高曇さんに諭され、言葉が出ない白河さん。
「じゃあ、なんか報告するような事作る?」
「いっそ、全員取材に巻き込ませたら?」
片桐さんの言葉に指を鳴らす白河さん。
「それだ!いっそ全員利用してやるか!片桐、たまにはいいこと言うじゃねぇか!」
「俺、そんなバカキャラだったの?」
「頭よさそうではないです」
「亜須磨にあっさり否定されるとは……」
俺がはっきり言うと、片桐さんが思った以上に落ち込んでしまった。
乾いた笑いを漏らしているが無視しよう。
「さて、明日が楽しみだな?」
「嫌な予感しかしないですって……」
嫌な笑みを見せる白河さんをみて、俺は明日が来てほしくないとまで思ってしまった。
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