忍者ブログ
一次創作ファンタジー小説中心サイト。 このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

友人に捧げた短編集。
今回は、ハーレムをテーマに書いてみました。

柚木優衣編。

※瀬戸氷河
あさぎちゃんよりは大人びている少女優衣ちゃん。
地上の娯楽を楽しみたいという理由だけで、堕天し自由気ままに楽しんでいる。
堕天してから天使に対する行為も変わってしまったようで、天使に毒を吐くようになった。
真昼間、俺の部屋のドアを勢いよく開けて、優衣ちゃんがやってきた。
「氷河さん!」
「ん?」
「あっそびーましょー!」
「……え、どうしたんだ?」
高いテンションについていけず困惑する。
その隙に優衣ちゃんが、俺の手を取り引っ張る。
「氷河さん!どうしたんですか?」
「遊びにってどこ行くつもりだよ?いや、そもそも何するつもりだ?」
優衣ちゃんは困ったようにぎこちない笑みで笑う。
「えっとー、暇だったら構ってくれたらうれしいなーって」
「雨境に似てきたな、優衣ちゃん……」
「いいじゃないですかっ、構ってくださいっ!」
「分かった分かった。俺も暇じゃないんだけどなぁ……」
呆れながらも、優衣ちゃんの手を離させる。
ジュースでも用意しなくちゃなんないかな。
「今は平和なんですから、氷河さんだって暇でしょ!」
「はいはい、暇だよ。じゃ優衣ちゃん、ジュースでもいるか?」
「あ、お願いします!」
小さく敬礼のポーズをして、近くにあった椅子に座る優衣ちゃん。
食堂に行って、オレンジジュースを用意する。
ついでに俺の分のコーヒーも用意した。
戻りがてら吾野さんの部屋にも寄ってみたが、誰もいなかったので呼ぶのは諦めることにした。
吾野さんがいないから、俺の部屋に来たのかな。
遊んでほしいから人を探すなんてなんとも可愛らしいじゃないか。
この本部で一番子供らしいのは、優衣ちゃんなのかもしれないな。
「優衣ちゃん、これでいいか?」
「ありがとうございますー!」
コップを両手で受け取る。
俺もベッドに座り、コーヒーを啜る。
「そうだ、優衣ちゃん。吾野さんがいなかったけど、どこに行ってるんだ?」
「誠司お兄ちゃんなら、教会の方に行きましたよ」
「そっか。それで暇になって俺のとこに来たんだろ?」
からかうように聞いてみたが、答えは意外なものだった。
「いえいえ、優衣は氷河さんと遊びたくて来たんですよ」
「え?」
「氷河さんっていっつも忙しそうじゃないですか。だから、滅多に遊んでもらえないなーと思って、我慢してたんですよ。でも、今なら氷河さんだって落ち着いてるでしょ。それで今のうちに遊んでもらえるかな、って思ったんですよ」
「……なんで俺?」
「恭二さん達と遊んでる氷河さんってとっても楽しそうだったからですよ!」
その言葉に圧倒されてしまった。
「だから、優衣も混ぜてください!」
いつの間に椅子から降りていた優衣ちゃんが、俺に飛びつく。
勢いが良すぎて、俺は優衣ちゃんを抱えて倒れこんでしまった。
「今日はずーっと優衣と一緒にいてもらいますからね!」
「はいはい」

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
天草八津芽
性別:
女性
自己紹介:
BLでファンタジー小説が多いです。
ひっそりひそひそ書いてます。
ツイッター
メインアカウント(妄想ばかり)


オリキャラ紹介bot
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
P R

Copyright © [ 妄想の隠れ家 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]