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友人に捧げた短編集。
今回は、ハーレムをテーマに書いてみました。


芳賀巫斗編。

※瀬戸氷河
芳賀巫斗は神出鬼没で傍迷惑な魔術師だ。
「氷河君!見つけたわ!」
「ッ!?」
背後に気配を感じたので、銃口を向ける。
よく見れば、芳賀だった。
芳賀はひきつった笑みで笑う。
「ちょ、怖いからやーめーてーよー!」
「お前が背後に立つからだ!」
「でも、銃向ける方も悪いと思うよ!」
「お前のせいで何度殺されかけたと思ってる」
「ごめん、そんなマジギレされると思わなかった」
銃を降ろすと、芳賀はようやく俺の前に立つ。
持っているロッドをくるくる回しながら、話を続ける。
「氷河君は今、楽しい?というか幸せ?」
「楽しいというか、退屈だな」
「氷河君は血と暴力の世界が好きだもんねー。どうかと思うけど」
「うるせぇな、いいだろ、別に」
「巻き込まれる方からしたらよくないんじゃない?私だって氷河君の事助けたことあるし」
「恩着せがましい言い方するな。俺は助けを求めた覚えはない」
「死なれたら困るから私が勝手に助けただけですよーだ」
芳賀が舌を出す。
苛ついて銃をまた突き付ける前に、疑問が浮かんだ。
「いや、魔術師からしたら、俺の死は歓迎すべきことなんじゃないのか?」
「いやいや、そんなんで喜ぶのは小さい魔術師だけだよ。巫斗ちゃんともなれば、考えは違うわ。」
「どういう考えなんだ?」
「単純に友達が死ぬのは見たくないもん」
「敵の間違いじゃないのか?」
「決め台詞をそうやって返すたぁ氷河君らしいね。」
芳賀がロッドを回すのを止めた。
「私からしたら氷河君は友達だよ。私と遊んでくれる友達。まぁ立場上は敵でないといけないんだけどね。魔物を愛する魔術師とその魔物を駆逐する本部だもんねぇ」
「そうだな。だから俺はずっとお前を敵だと思ってる」
「またそうやって私を殺そうとするー!」
銃口を向けると、芳賀はその銃を見て質問をする。
「そういや、それって実弾入ってるの?」
「当たり前だろ」
周りを見るがめぼしいものがなかったので、芳賀の足元の地面に何発か撃ちこむ。
ひゃー!と悲鳴を上げて芳賀は、空間移動して逃げてしまった。
「なっさけねぇな……」
「そんなの急に撃たれたら誰だって怖いにきまってるでしょーが!」
また背後から芳賀が現れて怒鳴り声をあげる。
今度は俺の方がくるりと振り返り、不機嫌そうな芳賀を見る。
「ほんとに弾入ってたし!氷河君ってホントに私の事嫌いなんだね!」
「敵に嫌いとか好きとかそういう感情いらねぇだろ。いるのは胸糞悪いか清々しいかぐらいのものだ」
「うわ、氷河君怖い」
「怖いとか言ってんじゃねぇぞ。」
「怖い」
「殺すぞ」
「ちょー怖い」
今度は本当に足を狙って撃つ。
だが、やはり逃げられてしまう。
今度は距離を空けて芳賀が現れる。
「ま、十分楽しんだし帰るね!じゃーね、氷河君!」
どこまでも身勝手な女だ。
街の喧騒に一瞬で消えてしまった。
「どこまでも迷惑な奴だ……」
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