忍者ブログ
一次創作ファンタジー小説中心サイト。 このサイトにある全ての小説の無断転載は禁止しています。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

東火の能力を使ってみよう。

・スイーツ盗み食い事件
※手仕舞柳賀
俺が任務終わりに食堂で休んでいると、なんと東火さんから話しかけられた。
「手仕舞君」
「東火さん?」
「ちょっと忠告しておこうかと思いまして」
東火さんから忠告だなんて、重い切り出し方だなぁ。
でも、話しかけられたのが嬉しい俺は聞いちゃうのであった。
「今日の手仕舞さん厄日なんで私に近づかないでください。」
「ひどっ!?っていうか忠告でもなんでもないですよね、それ!?」
「いえいえ、忠告ですよ。今日の手仕舞さんは厄日です、と教えたでしょう?」
「そんな理由だけで東火さんから離れるのは無理です。」
「私は手仕舞さんの厄に巻き込まれたくないです。」
正直に言ってくれるなぁ……ははは。
東火さんの性格で俺の厄を助けてくれるわけないけどさー……。
「それでは一つだけ。今日のラッキーアイテムは銃です。それでは。」
いつの間にいれたお茶を手に、東火さんは出ていってしまった。
ラッキーアイテムを教えてくれるなんて東火さんはツンデレだなー。
そんな優しい東火さんに癒されながら、コーヒーを飲んでいると寒気がした。
「手仕舞さん」
背後から名前を呼ばれると同時に、頭に銃口を向けられた。
声だけで誰かはわかる。
氷河だ。
「恭二に何かしませんでした?」
「してないよ、してないから!」
超誤解だった。
なのに、氷河はまだ銃口を突きつけながら言った。
「そのまま聞いてください。昨夜、恭二お気に入りの高級プリンが誰かに食べられたんですよ」
「俺、人のもの食べてないよ!?」
「手仕舞さん、昨夜、この食堂で夜食を食べていたという証言があるんですよ。正直に答えてください。何を食べてたんですか?」
恭二のこととなると、怖いな氷河。
なんだかツッコミどこは多いが、正直に答えることにした。
「昨日の夜でしょ?だったら、俺はモンブランを食べたはずだよ。恭二のプリンじゃない」
「本当だな?」
「う、うん……だから、セーフティかけてると思うけど、怖いからその銃下ろしてくれないかな……?」
「え、そんなものかかってねぇよ。俺が引き金を引けば実弾が出る」
「殺す気かよ!?」
自由人でボケキャラの俺がついにツッコミを入れてしまったああああ!
いや、こいつがバカなのが悪い。うん、そうだ。
「痛みを与えるだけだ。どうせ俺が治すんだからいいだろ?」
治癒術師という特権を悪用してるよ。
そのうち誰も氷河に逆らえなくなるんじゃないの?
「シャレにならないから、やめよう?」
「はぁ、分かったよ」
寒気(きっと殺気だった)もなくなり、突きつけられた銃口も降ろされた。
「手仕舞さんじゃないって、信じますよ。」
「うん、信じてもらえて嬉しいよ……」
すごく疲れきってしまった。
ラッキーアイテムじゃなくて、アンラッキーアイテムじゃんか、東火さん……。
落ち着いた氷河は、気になる言葉を言い残した。
「あ、そういや手仕舞さんが食べたというモンブラン。それ鹿屋さんのものかもしれませんよ?今日、食われたって不機嫌でしたから」
「へ、え……?」
鹿屋さんの、だったの?
俺、この前モンブラン買って置いといたはずなのに?
また銃口が突きつけられる。
「鹿屋さん、それ俺の!」
「借りるよ」
「う……どうぞ……」
鹿屋さんに押されて銃を奪われる氷河。
ダメだって、取り返してくれよ、俺のために!
「そうかそうか、手仕舞。君の仕業だったのか」
「…………違います」
コーヒーはもう冷めきっていた。

-------------------
面白いから続く。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
プロフィール
HN:
天草八津芽
性別:
女性
自己紹介:
BLでファンタジー小説が多いです。
ひっそりひそひそ書いてます。
ツイッター
メインアカウント(妄想ばかり)


オリキャラ紹介bot
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
ブログ内検索
P R

Copyright © [ 妄想の隠れ家 ] All rights reserved.
Special Template : 忍者ブログ de テンプレート
Special Thanks : 忍者ブログ
Commercial message : [PR]